昼下がりの情事・変身 <日活>

  
   スタッフ
   監督 田中 登 脚本 宮下教雄
   製作 松岡 明 撮影 萩原憲治
   音楽 月見里太一
   1973年1月24日公開


 出演
 青山美代子 絵沢萌子 
 風間杜夫 高橋 明 
 相沢圭子 他

 


<ストーリー>  
沖縄から上京してきた少年純は、兄の花屋で働いている。純は兄嫁から誘惑され、強制的に関係を持たされている。不能の兄はそれを知りながら見て見ぬふりだ。純は屈辱的な日々をじっと耐えていた。
純は毎日のように花を買いに来る清楚で綺麗なOL涼子に、ひそかに憧れていた。しか
し涼子には別の顔があった。夜はコールガールに変身するのである。もちろん純はそのこと を知らない。
ある日花を配達に出かけた純は、偶然涼子の情事を目撃してしまう。その姿はもう花を買 いにくる清純な涼子ではなかった。更に数時間後、純はサラリーマンの婚約者となにくわ ぬ顔で腕を組んで歩く涼子に会う。
この涼子の二度の変身が純の心の留め金を吹き飛ばす。家に帰りナイフを手にした純は、涼子を追いかけその身体にナイフを突き刺すのだった。
                                 (映画芸術1973年4月号より)

風間杜夫少年三部作の一作目。風間少年三部作というのは、初めから三部作として作られたのではなく、ロマンポルノを熱心に見ていた映画評論家が後から名付けたものである。
三作とも田中登監督作品で、風間演じる少年(青年)が重要な役割を担っているという共 通点はあるものの、映画の内容はそれぞれに違う。
ただ、当時の田中登ファンは三作に共通する世界(−決して叶うことのない飛翔願望−by飯島哲夫)に共感を覚え、深い思い入れを持って見ていたようだ。風間自身、この映画の役が好きだと、確かエッセイに書いていたと思う。
ずっと見たいと思っているのだが、残念ながら私は未だに見られないでいる。

※文中敬称略