過去のひとりごと(2002年1月)
 
2002年1月29日(火)

このところ疲れてるのか精神的に余裕がなくて、なかなか文章を書く気にならない。
昨日から3本映画を見たけれど、感想も思い浮かばないよ〜(^_^;)
でもこういうのは見た後すぐに書かないと忘れてしまうので、短く書いておくことにする。

昨日は「オーシャンズ11」の試写会に行った。
御堂会館は久しぶり。行きかたを忘れてたぐらい(^_^;)
だってなかなか試写会当たらないもんね。
バブルの頃はハガキを3枚出せば必ず1枚は当たってたのに。
それはともかく、期待ハズレだったな〜。
まだ公開されていないので詳しくは書かないけど、退屈ではないものの傑作でもない。
ジョージ・クルーニーとブラッド・ピットの2ショットは目の保養になったけど(^o^)
ジュリア・ロバーツの役はなんだかな〜(´ヘ`;) う〜ん・・・
久しぶりに見たエリオット・グールドの変貌ぶりにはビックリ。

家に帰ってから「アタック・ナンバー・ハーフ」をビデオで見た。
オカマちゃんばかりのバレーボールチームを描いたタイ映画で、ありきたりな展開だけど楽しい。
これが実話だっていうんだから凄いよね。
「キャーうちのJUNくん可愛い!」っておおはしゃぎする主人公の両親が良かったな〜。

今日見たビデオは「パール・ハーバー」
戦争を背景にしたハーレクイン・ロマンスだよね。
真珠湾攻撃のシーンはさすがに迫力満点で、映画館で見たらきっと凄かっただろうなあと思う。
CGを使うとこんなショットまで撮れるんだな〜と何度も感心した。
でも安っぽいラブロマンスにはまったくノレず、真珠湾までが長かったよー!
こういう娯楽映画でいちいちおかしな点を指摘するのも無粋な気がするけど、それでもやっぱり「なんだかな〜」なシーンは多かった。
ジョシュ・ハートネットは日本人受けしそうな爽やかで可愛い系だけど、よく見たらトミー・リー・ジョーンズに似ているぞ。
 
2002年1月27日(日)

ビデオを2本見た。
1本目は「処刑人」
熱心なキリスト教(カトリック?)信者である兄弟が神の啓示を受けて、悪人たちを処刑していくアクション映画。
ショーン・パトリック・フラナリーとノーマン・リーダスはカッコいいし、ウィレム・デフォーはかなりビックリの熱演怪演。
タランティーノやロバート・ロドリゲスに共通するような若者受けするセンスにあふれた映画で、脚本は雑だけど勢いがあって、私も面白くは見た(別に若者ぶってるワケではありませんよ^^;)
でも「神にかわって制裁を」なんて聞くと、あんた何様だ?と思ったりもする。
ウィレム・デフォーのFBI捜査官は最後まで処刑人兄弟を追う立場でいて欲しかったなあ。

2本目は「ドッグ・ショウ!」
ドッグ・ショウの全米大会に集まってくる犬の飼い主たちを描いたコメディ。
ファミリー映画っぽく見えるけど実は皮肉がきいていてきわどいギャグも多かった。
犬の飼い主たちのなんともいえない冴えなさ加減っていうか、どこにでもいそうな感じがいい。
ちょっと「ファーゴ」に出てくる人々を思い出した。
登場する犬がみんな可愛い〜!
有名な人が出てるわけじゃない、どこかローカルな匂いのする映画だけど、かなり面白かった。
 
2002年1月26日(土)

今日は南森町に用事があってでかけた。
学生時代、友達が住んでいたので昔はよく行ったけど、最近は機会がなくとても久しぶりだった。
駅のホームが綺麗になっていて、商店街のアーケードも昔とは少し変っていた。
そりゃ10年以上来てなかったんだから当り前だな。
帰りは扇町を通って梅田まで歩いた。
途中、扇町ミュージアム・スクエアの隣の雑貨屋に寄り、中国茶のパックとオリーブ石鹸を買った。
前は映画館と劇場とこの雑貨屋とイケイケだったのに、今は雑貨屋と映画館のあいだに「結婚ぴあ」が出来ていて、完全に仕切られている。
ここは1年ぶりぐらいだと思うけど、いつ改装したんやろ?
ちょっと来ないと街はどんどん変ってしまう。

電話で「カラオケマン」の優先予約をして、さっそく梅田で発券してもらった。
前から3列目だけどかなり端。
ぴあの優先で買うと前だけどいつも端だ。
カードが使えることもあってわかってても便利だからついぴあで買ってしまう。
チケットも発売されたし、公演まであと2ヶ月。楽しみだ!

今日の収穫。
駅前ビルのディスカウントショップで映画「レイン」の前売り900円。
上六の古書店で文庫3冊で350円。
「夏への扉」(ロバート・A・ハインライン)
「地獄は一定すみかぞかし−小説暁烏敏−」(石和鷹)
「あるキャッチボール屋さんの悲劇〜井戸のある街その後」(つかこうへい)
ちゃんと読むかどうかは不明(^▽^;)
 
2002年1月24日(木)

今日は友達の誕生会。
ヒルトンホテルの地下にある「たちばな」という自然食の店で食事。
ここの名物は豆乳らしい。
どのコースにもお猪口に入った豆乳がついている。
豆乳の湯豆腐を生まれて初めて食べた。
豆乳の中に豆腐が入っていて、沸騰してくると表面に膜が張り湯葉が出来る。
それをすくってだしでいただくと美味しい〜。
豆の乳と書くだけあってミルクみたいな味だった。
ネットで見つけた1割引きのクーポンを印刷して持って行ったらみんなに感謝された(^o^)
たかが1割されど1割。バカにはできんよ。

昨年末にできたヨドバシカメラにも行ってみた。
時間がなかったのでお目当てのパソコンソフトのコーナーだけ。
ウチの近所の量販店とはぜんぜん違って品揃えが豊富だ。
芝居のチケットはずれたことだし、つい欲しかったフォトレタッチソフトを買ってしまった。
さーまた頑張ってHP作りに励もうっと。
 
2002年1月23日(水)

雪のチラチラ降る中、「息子の部屋」を見に行く。
もっとドラマチックな親子愛の話かと思っていたら、とても淡々としていた。
小さな問題はあるもののうまくいっていた家族が、長男の事故死によってギクシャクしはじめる。
いつまでも立ち直れない両親。父親は精神分析医なのだが、自分の精神が不安定になり、患者の話を医者として聞けなくなってしまう。
あのときああしていれば息子は死ななかったのでは?
こう言えば事故に遭わずにすんだのでは?
そんな「もしも」ばかりを考える毎日。
この家族にはっきりとした結末があるわけではなく、なんとなく前向きな兆しが見えるところで映画は終わる。
ことさら盛り上げるような演出はしていないのに、ラストシーンで海辺を歩く家族3人の遠景が心にしみる。
ハリウッド映画的な感動を期待すると肩透かしだと思うけど、いい映画だった。

昨日見たビデオ2本。
「セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ」
商業映画は敵だ〜!と叫んでハリウッド女優を誘拐。
自分たちのアングラ映画「狂える美女」の主役にむりやり抜擢するが、そのうち誘拐された女優も商業映画は死ね〜!と叫んで仲間になってしまう話だ。
これって誘拐された新聞王ハーストの孫娘(あれ?娘?)が、自分も革命組織の一員になってしまった事件のパロディーじゃ?と思ったら、クレジットにパトリシア・ハーストの名前が…
これって本人?もしそうならさすがにアメリカ、シャレがきつい(^_^;)
ファミリー映画(パッチ・アダムス)上映館に襲撃をかけた撮影隊が、良識派のおばさんたちに追われ逃げ込んだ先が、カンフー映画の上映館。
「助けてくれ〜!アクション映画ファン!」にはわろた。
ポルノ映画館に逃げ込んだときは、観客がゾンビのようなアクションで警察に迫っていく様子も可笑しい。
しかし「ベタなファミリー映画は死ね」っていうけど、この映画も別の意味で相当ベタだ(^o^)
私が高校生ぐらいなら大喜びしたかもしれないけど、これはこれでステレオタイプだよね〜。
まーでもそれを承知で描いてるんだろうなあ。
スティーブン・ドーフ演じる自称天才映画監督セシル・B・ディメンテッドはカッコいいけど、どうみても道化だもん。
セシル・Bの主張はごもっともなんだけど、映画ファンは商業映画であろうとアングラであろうと面白い映画ならいいわけで、学生運動の時代じゃないんだから、アングラ(反体制)であること自体に意味があるとも思えんしな〜。
ハリウッド的商業主義対アングラ映画って図式じゃちょっと単純すぎるのでは?と思った。

「どつかれてアンダルシア」
スペインで一世を風靡したどつき漫才(漫才か?)コンビが10年ぶりに再結成。
そのテレビ収録中にピストルで撃ち合って悲惨な結果に・・・
さてここまでに至る二人の歴史を語りましょう。
というのがこの映画の始まりだ。
ニール・サイモンの「サンシャイン・ボーイズ」みたいなコメディかと想像していたら、コメディはコメディでもかなりブラックな味付けの作品だった。
1972年から90年代の始めまで描かれているのだが、その時々のCMや世相が織り込まれているので、スペイン人なら懐かしく思い出されるんだろうなと思った。
殺しあうほど憎しみあいながら、強く結びついた二人。
ラストは可笑しかったな〜。
この二人のどつき芸が面白いとは思えないんだけど(^_^;)、ラストのオチが決まったので、見た後の印象は良かった。

eプラス「天保12年のシェイクスピア」落選。ショボーン。
もう別にチケット取れなくてもよくなってきたわ。
 
2002年1月21日(月)

ホームページの素材に使おうと思い、PhotoDrawでいろいろお絵かきをしているのだが、うまくいかない(T_T)
やっぱり紙に書いたほうがまだしもかな〜。
あっという間に時間たってるし、こういうのにハマるときりがないな。

三谷幸喜の新作「今宵の君」のDMがきた。
鹿賀丈史と市村正親の共演なんて往年の四季ファンなら泣いて喜ぶ?!
戸田恵子は好きだし興味もあるんだけど、ミュージカルってどうも好きになれないんだよね。
なんか堂々と謳い上げるところとか。
劇中歌の作曲は井上陽水なので、よくあるタイプのミュージカルではないみたいだけど。
しかし8500円はな〜。それなら1000円足してフォトレタッチソフトを買いたい。
ま、でもきっと行きたくてもチケット取れないでしょう。
「天保12年のシェイクスピア」はどうなったかな〜。
ぴあにも申し込んであるけど、もうどうでもよくなってきた。
これも8500円だもんね。
8500円なら千円足してフォトレタッチソフト…ってもういいっちゅうの。
 
2002年1月19日(土)

昨日の夜中3時半にようやく原稿が完成。
去年の12月の時点で〆切がいつかはわかっていたんだからコツコツやればいいのに、ギリギリにならないと手がつけられないのは悪いクセだ。
去年見た映画のことをただ書き連ねただけのなんの工夫もない内容になってしまった。
だって資料を集める時間がなかったんだもん・・・って時間配分ができない私が悪いんだけど。
原稿が完成した勢いで、そのまま寝ないでBBSのレスやカレンダーの更新をして、朝いちで原稿を印刷してポストに投函しようかと思ったけど、さすがに気力が続かず4時には寝た。

今日は久しぶりにミナミに出て、友達の誕生プレゼントを買ったり、ぴあにチケットを受け取りにいったり、ここしばらく気になっていたことがまとめて片付いたので気分スッキリ。
オンラインクーポンでCD4枚を半額で借りた。
マドンナ、真心ブラザーズ、ブラー、そして今さらながらはっぴいえんど。
帰ってから昨日やりかけだった更新作業の続き。
目の疲れと肩こりに悩まされ、頭がガンガンΣ(>д<) 
でも途中で終わるのは気持ち悪いので、頭痛薬を飲んでそのまま続けた。
今は痛みは治まったものの、目がシバシバして頭がボーっとしてる。
限界みたいなのでもう寝よう。
 
2002年1月14日(月)

今日は暖かくて絶好の行楽日和だったもよう。
でも、外へ出てないからよく知らない。
昼からたて続けに3本ビデオを見たから。

最初は「ハイ・フィデリティ」
モテない音楽オタクの情けないお話だと思ってたら、この主人公モテるじゃないか〜!
フラれ続けの30代といっても、要するに気難しくて浮気性で自分に問題があるってことでしょ。
自分は浮気するのに恋人には嫉妬深く、ネチネチめめしくて言い訳が多くて…って要するに等身大のどこにでもいるアメリカの男性ってことかな。
その役をジョン・キューザックが演じてるのだけど、情けないけどほっとけない、母性本能をくすぐるタイプが似合うので、納得のキャスティングだ。
音楽オタクの生態が楽しくて、そこそこ面白かった。
「ギター弾きの恋」は1930年代を舞台にしたジャズ・ギタリストの話。
手癖が悪くて女性には手が早くて派手好きな元ポンビキの天才ギタリストが、本当に自分に必要な女性は誰か、失ってから気付く。
ちょっとフェリーニの「道」を思い出すけれど、あそこまで哀切ではなく、ほんわかしたタッチで綴られていた。
でもやはりラストは切ないね。
ショーン・ペンが好演。サマンサ・モートンも良かった。
「PARTY7」
くっだらないよー。でもこのナンセンスさはけっこう好きだ。
原田芳雄の怪演に何度も吹き出した。大杉漣(あいかわらずよく出てる)も何気にヘンだ!
人情話のようなオチにもっていくのがどうもなあという気がしないでもないけど、ちびっこハウスという「タイガーマスク」のような孤児院のネーミングといい、浅野忠信の父親役が岡本信人というキャスティングといい、確信犯なんだろうなあと思う。
「鮫肌男と桃尻女」はどうもシラけるノレないと思ったけど、これは抵抗なく見られた。
しかし予告でさんざん流れてたカッコいいアニメのイメージとはかなり違うよな。
あれ見ると「黄金の七人」みたいな映画かと思うよね(って誰も思わないか?!)

ベストテンの投票一件終了。
あともう一件は20日〆切・・・ゲゲ!もう1週間切ってる(|||_|||)ガビーン
こっちは原稿を書かないといけないので、最低3日はかかるな〜。
明日から頑張ろう。
 
2002年1月13日(日)

近鉄小劇場に二兎社の「日暮町風土記」を観に行った。
ここ何年か評価の高い芝居を連発している永井愛作・演出の舞台だ。
舞台は四国の小さな町・日暮町。
築140年の古い屋敷が取り壊されることになった。
そこに街並み保存を訴える塾の先生(渡辺美佐子)が乗り込んでくるのが、物語の発端だ。
壊したい持ち主と保存したい先生。そこにお遍路の途中で迷子になった謎の男性(高橋長英)がからみ、テンポのいい会話で軽快に話は進んでいく。
笑わせるところはハズさないし、役者は上手いし、観ているときは楽しめた。
ただ、後に残るものがあまりない。
単に古いものを大切にしようと訴えるだけの芝居ではなくて、古い屋敷にある意味、縛られて飛び立てない息子や母の辛さも垣間見える。
「ローカルはグローバル」と口癖のように言う若い娘の東京への屈折した心情も織り込まれているし、屋敷の保存を強く訴える二人が土地の人間ではなくて、二人とも東京出身だということも、土地や家というものとそこに住む人間たちとのつながりの根深さを思えば象徴的だ。
ただ、私は子供時代は団地で育ち、その後移り住んだ家は緑も土もないような都会で、そこからまた今の家に引っ越している。
古い家や土地に対する愛情も憎しみも実感できないが、やみくもに古い景観を残そうと叫ぶのは、実情を知らない都会人のセンチメンタリズムではないのか?と思ったりもする。
もちろん古いものが取り壊されて新しくなればいいと私も思ってはいないけれど、先生の主張が軽々しく思えてしまうんだよね。
謎の男が実は・・・という点も予想範囲でちょっと興ざめ。
渡辺美佐子はチャーミングだったし、いいキャラクターだと思うけど、もっと深く掘り下げられる話なのでは?と思った。

当日で行ったのに、けっこういい席で、客の入りは450人程度の劇場で7割あるかないか。
大満足とはいかないまでも、きちんと楽しませてくれる芝居なんだから、もう少し入って欲しいな。
今は「演劇ぶっく」か「レプリーク」に大きく取り上げられるような舞台じゃないと、なかなかお客さんは入らないんだろう。
でもお客さんが入ってくれないことには、こういう地味な芝居はますます関西では観られなくなってしまう。
せっかくこちらで上演されても労演のようなチケットを買う手段が限られたものだと困るしな。

地味な芝居のいっぽうでチケット入手困難な舞台もある。
「天保12年のシェイクスピア」、サードステージの優先予約撃沈!
いちおうeプラスに申し込んではいるけど、ダメだろうなあ。
これなんか上川隆也、古田新太、池田成志、阿部サダヲという役者の顔合わせといのうえひでのり演出で客が来るんだもんね。
私も正直言うと役者で見たいと思った。
もっと言えば池田成志と阿部サダヲだ〜!(^。^)
でもダメそう・・・とすでに諦めモードに突入(-。−;)
 
2002年1月11日(金)

気になっていた「光の雨」、大阪での上映は今日まで。
どうしようか迷っていたが、今朝のテレビで紹介されていたのと、キネ旬のベストテンにランクインしていたのと(権威に弱いヤツ)で、やっぱり見ることにした。
今日は映画サービスデーではなく普通の日なので、1800円か〜と思っていたら、「光の雨」の入場料は1300円。私はカード割引がきいたので、1200円だった。
いつもこれぐらいなら気軽に映画も見られるんだけどな。
で、感想。
連合赤軍事件そのものをドラマにしているのではなく、連合赤軍をモデルにした映画を撮影している撮影隊の話である。
劇中劇として、あの凄惨なリンチ事件は演じられ、それにとまどう若い役者たちの姿も同時に描かれている。
当時の事件を今というフィルターを通して見ているので、のめりこみすぎず、内容の重さのわりには圧迫感はなかった。
高橋伴明監督は映画をちゃんと知っているベテランだから、ダレることもなく最後まで一気に見せる。
ただ、若い役者たちがカメラに向って語る「役を演じた感想」に、言わされてる感じがただようのがどうもなあ。
あと、撮影途中で失踪する全共闘世代の監督も、今朝のテレビのインタビューであの立てこもった犯人たちに「逃げてすみません」という気持ちだったと語っていた監督自身を投影したものなんだろうなと思うのだけど、大杉漣扮する監督の心情があまり迫ってこない。
その気持ちは同時代を経験した人じゃないとわからないのかもしれないけど。
幾ら立派な目的であろうと、なぜあんなに簡単に人を殺せるのか?
雪山でのリンチ事件は追い詰められた異常心理だと思えば理解はできる。
似たようなことは、戦場でもあっただろうし、小さな中学校の教室から、一国の政治の現場まで、いつでも起こりうることだ。
集団のなかで恐怖政治が始まり、自分が殺されないために誰かを殺す。
普通の状況では考えられないことが起きてしまう。
それはまだ理解できる。でも彼らは山に行く前にすでに裏切った同志を二人殺している。
そこには罪の意識ではなく、高い理想に進むための高揚感すら感じるのが怖い。
私がわからないのは、なぜ革命なんてことにそれだけのリアリティーを持ち得たのかということだ。
学生運動に対する認識が浅間山荘から始まった私にはたぶんずっと理解できないだろう。
全世界で起こった学生運動は子供の反乱だったのだと思う。
戦後生まれが成人し、それまでの大人の価値観や権威にNOと言いたかっただけなんじゃないのか?
1970年代になると子供たちは大人の世界に一人また一人と降りていく。
残った子供たちはどんどん先鋭化し、武器を取り、理想は雪山で崩壊した。
この映画は赤軍を理解してくれとは言っていない。
ただ、事件を起した子供たちも、普通の若者だったことをわかって欲しいと、立松和平があの口調で語りかける。
最後はクランクアップした撮影隊が、雪山で無邪気にはしゃぎまわる映像だ。
輝いている若い肉体がまぶしく、死んでいった若者たちになおさら無念さがつのる。
そして、青春を精算できない映画監督は、ひとりハーモニカを吹いて映画は終わる。
余韻のある終わり方ではあるけれど、「だからイヤなんだよ団塊世代は!」という思いが、チラリとしないこともない。

しかし新年しょっぱなの映画がこんな重い映画っていうのもな〜。
でも去年の「バトルロワイアル」よりはまだしもか。
 
2002年1月9日(水)

TSUTAYAにビデオを返しに行ってまた3本借りた。
水曜はレディースデーで100円引きだ。
借りたのは「ハイ・フィデリティ」「ギター弾きの恋」「PARTY7」
「あの頃ペニーレインと」を借りたかったのに、これってまだビデオになってないのかな?

昨日の深夜ビデオで『回路』を見た。
こえ〜!黒沢清の映画には独特の静けさがあるんだけど、そのシンとした静寂を破る物音の使い方が、すんごい怖いし、気味悪い。
大きな音でおどかすんじゃない。ギシギシなにかがひずむ音だったり、キュッキュッと何かがこすれる音だったり、その使い方が巧いんだよね。
これ書いてる今も怖くなってくるほど!
薄いカーテンやビニール越しに見えるちょっとゆがんだ風景がまた怖いんだ。
ストーリーは中田秀夫の「リング」っぽいけど(リングはビデオテープだが今回はインターネット)、もっと静かに絶望してる感じ。
幽霊を否定するときに「人類が誕生してから今まで膨大な数の人間が死んでるのに、それだけの数の霊魂がさまようスペースなんかないだろ」って言うのがある。(私はテレビで誰かが言ってるのを聞いた)
この映画はそれを逆手にとって、「幽霊の世界が限界を超えた数の魂であふれ、はじき出された霊が生きている人間の世界を侵食しだした」という発想は面白いと思った。
でも、もっと単純に「自殺した人間の呪いが封印されたあかずの間」が壊されたためにその封印がとけてしまった。と考えたほうがホラーっぽいしわかりやすいけど。
しかしよくわからないところが多い。
わからないまま人類は静かに滅亡していく。
娯楽映画としては不親切なんだけど、このわけのわからなさが、気持ちを不安にさせて、恐怖を増幅しているような気もする。
 
2002年1月7日(月)

さてPCを立ち上げようかと思ったら雷。
しばらくして鳴らなくなったので電源を入れたとたんまたゴロゴロ。
人がネットに接続しようとしているところを見計らったように雷がなるので気分が悪いε=(=`・´=)
ようやく雷がおさまり、ちょっと調べ物があったので検索をかけてヒットしたサイトにアクセスすると、いきなりうちのバスターくんが「ウィルス発見!」の警告を出した。
「ええ〜!」と思ってるうちにブラウザがフリーズ。
慌てて接続を切ってウィルス検索をかけたらニムダが見つかり削除した。
これが噂のサイトを見るだけで感染するというウィルスなのね。
削除したものの不安で、トレンドマイクロのHPに行きいろいろ調べるが、感染はしていないもよう。
とりあえずホっとするが、おちおちネットサーフィンも出来ない。
ウィルスの検索に予定外の時間がかかったし、今日はツイてない!
 
2002年1月6日(日)

母に頼まれ往復ハガキ100枚印刷。
モノクロなのに時間がかかること!
刷ってるあいだにビデオを2本見た。
最初は『三文役者』
竹中直人の風貌はそれほどでもないけど、喋り方は殿山泰司によく似せていた。
劇映画というよりも、新藤兼人監督が殿山泰司と乙羽信子への愛情を込めて綴った、ある時代の証言集のように思えた。
ドキュメンタリーのようでもあり、ドラマのようでもあり…どこか映画に乗り切れないところがある。
昔の映画の撮影秘話など興味深いエピソードがたくさん出てきて面白いが、頭で面白がってる感じで、映画そのものに感動しているのとは違う。
殿山さんのこの「愛妻物語」は実話なのに、かつてどこかで見たような印象を持ってしまった。
吉田日出子の本妻は、秀逸だったと思うけど。
荻野目慶子がいつも見えそうなユルユルの服を着ているが、現実でもそんなカッコだったんだろうか?
妙に気になってしょうがなかった。

続けてまた竹中直人で『連弾』
想像していた以上に面白かった。
妻が不倫し、離婚の危機にある家族の話だ。
妻役の天海祐希の身勝手さは、爽快感さえある。
まー、近くにいて欲しくないタイプではあるけど(^_^;)
専業主夫の竹中直人もハマり役。
このところちょっと食傷気味だったんだけど、久々にいいなと思った。
子供みたいな大人と、大人ぶってる子供たち。
笑えるシーンも多くて、最後はちょっとジーンとくる。
この映画の母親は、家族のために自分の生活を抑制するなんてことはしない。
やりたいことをやり、ためらいなく自分の欲望を満たす。
当然、子供はそれに反発し夫のプライドはズタズタだ。
それでも子供にとって母親は母親。つながりが切れることはない。
思春期に入った娘と小学生4年生ぐらいの息子。
この二人の違いが面白い。
あーありそうだなあと思えるシチュエーションが巧いと思った。
情けない父親に勝気な母親。
でも、映画はこの二人を非難するような視線では描かない。
勝手な親にけなげな子供というパターンでもない。
ただ親たちもそれぞれの人生を生きていて、ときには人を傷つける。
どうしようもなくバカなこともするし、理屈にあわないことを平気で言う。
そんな大人と子供たちのほろ苦い人間ドラマだと思った。
ラストシーンは子供たちに「胸をはって生きなさい」と言っているようで、前向きないい終わり方だったと思う。
 
2002年1月5日(土)

風呂の中で眠ってしまい、風邪をひいたみたい。
正月からこっち、ほとんどPCにへばりついていたので、疲れが出たか?
中だるみかな〜。今もやる気が出なくてダレダレだ。

昨日書いた『非・バランス』1月25日発売だって。
ダメだ。間に合わん〜。

今日、スカパーのシアターテレビジョンでTHE ガジラの『ベクター』を録画しつつチラチラ見ていた。
第二次世界大戦中、南の島で伝染病におびえる兵隊たち。
やがて恐ろしい計画が明らかになるのだが・・・という話。
うーむ。これを劇場で見ていたら息が詰まっただろうなあと思いつつ、目をそらしたらいけないんだろうなとも思う。
さっき根岸季衣さんのサイトをのぞいたら、こっちでは映画『日本鬼子』が話題になっていた。
今は老齢の元兵士たちが、自分たちが戦争中に何をやったのかを告白しているドキュメンタリーらしい。
何年か前に話題になった『ショア』を連想したけれど、どうなんだろう?
これも映画館で見るのは辛そうだな〜。
ビデオになったら見たいと思うけど。

私の歴史に対する知識はほとんどが映画から。
申し訳ないけど、学校の授業はまったく印象に残っていない。
映画なんて解釈でどうとでも作れるし、誇張もあるだろうと思う。
でも、どういうことがあったかを知らないよりはマシだろう。
映画を見て興味を持ち、改めて関連する本を読むこともあるしね。
歴史的な背景を知ればそれだけ映画は面白い。
今なら、歴史の授業ももっと真剣に聞いたかも。

さっきお茶を飲んだら気管に入って思いっきりむせた。
その拍子にキーボードの上にお茶を吹いてしまった。
慌てて拭いたけど、大丈夫かな〜?
とりあえず今は動いてくれてるけど。
 
2002年1月4日(金)

今日は今年初めてデパートに行った。
家の周辺はシーンと静まり返っているのに、デパートに来てみるとわんさか人がいた。
結局、福袋は買わなかったな〜。
今年は節約を心がけようと思っているので、けっこうなことかも。
無印でカリカリ梅を買った。
4個入りで50円。カリカリ梅、大好き。
さっきいっぺんに4個食べた。美味かった(^。^)

昨日の『開幕ベルは華やかに』は面白かった!
多少デフォルメされているにしても、商業演劇の裏側を見られるのは楽しい。
あのシチュエーションなら大芝居もOK!だよね。
みんな気持良さそうに演じているので、こちらも楽に見られた。
原作では客席で殺人事件が起こり、付き人とその母親の暗いエピソードもあるんだけど、そこはバッサリ切ってあったのは正解だったと思う。
お正月だもん。いくらサスペンスでも明るくあって欲しい。
風間さんも出番は多いし、風間さん本来のカッコ良さが出てたし、ほぼ満足。
役者さんたちのアンサンブルも楽しかったな。
もしかしたら斉藤晴彦さんとは初共演じゃないだろうか?
これってけっこう意外なんだけど。
大学の先輩役の小野武彦氏は実際に中学高校の先輩のはず。
弟さんが風間さんと同級生だ。
話がそれるけど、小野さんは森繁さんの息子さんと同級生だったらしい。
前に『徹子の部屋』で「大俳優というよりも、子供の頃は友達のお父さんという感覚だった」と言っていた。
昔なじみの石丸さんとの共演は、言うまでもなくたいへん嬉しい。

そろそろ映画のベストテンの季節だ。
私もサークル用に、選ばないといけない。
去年の映画で今ビデオで見られるものは見ておこうと思ってTSUTAYAに行くが、正月休みでめぼしいものはどれも借りられていた。
日本映画は比較的大丈夫だったので、『回路』『連弾』『三文役者』を借りる。
ベストテン用に今ごろ慌ててビデオで見るなんて反則のようだが、2001年の映画はできれば2001年の映画の中で評価したい。
ホントは『非・バランス』が借りたかったんだけど、なぜか置いてなかった。
これってビデオになってるよね。
ウン・・・?なんか自信がなくなってきたわ。後で調べよう。
 
2002年1月3日(木)

毎年恒例、奈良・春日大社への初詣。
12時前に奈良に着いて、駅前のうどん屋で昼食。
ここでお昼を食べるのも毎年恒例。
一度別の店にしたことがあったのだが、その年が散々だったので、縁起をかついでずっと同じ店だ。
マンネリだと思うが駅のすぐそばだし、別にマズいわけでもないので、当然のように友達も私もその店に足が向かう。
昼食のあと、春日大社まで歩く。
昨日から寒くて雪がまじるような天気だが、歩いているうちに身体が温まり、冷たい風を気持いいと感じるぐらいになる。
ちょっと歩くと鹿がうようよ。
鹿せんべい目当てに人に寄ってくる。
奈良といえばやっぱり鹿でしょ。「ふんふんふんふん鹿のふん〜♪(歌唱:吉永小百合)」ということで、鹿の写真。
真ん中のオスに率いられ、この後ゾロゾロとみんな一緒に移動していった。

 

お参りをすませ、お守りを買い、おみくじをひく。
出た番号は12番。やった大吉。
去年に続き2年連続だ。友達は小吉。
でも、以前大吉だった年に喜んでおみくじを持って帰ったら、入院したり他にもイヤなことが続いたので、それ以来、例え大吉でも神社に結んで帰ることにしている。
一応証拠の写真を撮っておいた。
 
2002年1月1日(火)

1日と書いてはいるものの、今は2日の昼だ。
昨日、リンクを設置したのだがカスタマイズに熱中。
気が付けば夜中の4時だった(^_^;)
色を組み合わせるのは難しいけど面白い。
そんなにかかってまだ完成してないんだけどね。
1日の昼は年賀状の返事を書いたり50000ヒットの記念品を作ったりしているうちに過ぎた。
記念品は今日これからコンビニに行って郵送する予定。
ついでにカクテルでも買ってくるかな〜。
その後はリンクのカスタマイズの続き。
それで2日は終わりそう。

ゲッ!目の前のカレンダーめくってなかった。
まだ2002年が始まってないやん。
すっかり出遅れちまったよー。
このぶんでは今年も思いやられるなあ。
 

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