過去のひとりごと(2002年11〜12月)
 
2002年12月29日(日)

気がつきゃ29日である。
そしていつのまにかカウンターがリセットされていた。
こっちはキリ番の記念品を出しているワケじゃないし、一日に何人ぐらいの人が見てくれているかの目安で設置しているだけだから、リセットされても困ることはないんだけど、積み上げてきた数字が0に戻ってしまうのはやっぱりガッカリ。
新たな気持ちで一からやり直せってことかも。

先週の金曜日、「たそがれ清兵衛」を見た。
幕末の会津に生きた平侍の、貧しいけれど清清しい生き方を丁寧に描いていて、好感の持てる映画だった。
私は山田洋次監督の映画は苦手で、その主な原因は説教臭さと、高いところから弱者を見ているように感じられる視線にあったのだけど、今回の映画はその両方が押さえられていて、良かった。
ちょっとした日常の仕草が、今の日本人が忘れてしまった折り目正しさで、貧しくてもきちんと生きることの美しさ、気持ちよさを改めて教えてくれる映画だと思う。
ウワサによるとこの映画を見て感動するお父さん続出らしいけど、それも無理はない。
だって、これ、そのまま今のサラリーマンに置き換えられる話だもの。
宮仕えの厳しさを知っている人なら、胸に染み入るような映画なんだろうなあ。
切腹を拒否して立てこもり、最後に主人公と対決する侍役の田中泯が強烈な個性で印象的だ。
見たことのない人だし、いったい誰?と思っていたら、暗黒舞踏の世界では有名な人だったんだね。
たまたま昔の演劇のグラビア誌を見ていたら写真が出ていた。
日本の役者は層が薄いってよく聞くけど、探せば有能な人はたくさんいるんだろうなあと思う。
そういう人をうまく使えるかどうかは、監督の手腕によるんだろうけど。

忘年会とか誕生日とかいろいろあったけど、1週間もたつともう遠い昔のことみたいですでに忘れかけている。
とりあえずまだ覚えている今日のことでも書いておくか。
夜、漫才の「M−1グランプリ」を掃除をしながら見た。
「ますだおかだ」が優勝して1000万円を獲得。
「みっちゃん(ますだおかだファンの友達)喜んでるやろうなあ」と思っていたら、「ますだおかだがグランプリ!」とメールが来て笑った。よっぽど嬉しかったんやな。
その後、CS放送で映画「キスへのプレリュード」を見ながらまた掃除。
この映画、もとは戯曲なのに舞台っぽさがない。
都合のいい展開やなあと思いながらも、最後はちょっとうるうる。

昨日「慟哭」(貫井徳郎)読了。
文体も話の展開も社会派サスペンスそのものだったので、すっかりそのつもりで読んでいたら、最後でやられた。
これってミステリーだったんだ〜。
先日読んだ「緋色の囁き」も「ハサミ男」も、読者の思い込みを利用した小説ならではのトリックだったけど、今回は犯人探しの小説ではないと勝手に思っていたので、驚きはそれ以上だった。
扱われている事件そのものは苦手(幼児を誘拐して殺害する)なものの、読ませる力はかなり強い。
今度、他の作品も読んでみようと思う。

今年もいいこと辛いこと、いろいろあったけど、何より今、こうやって平穏に暮らせていることがありがたい。
来年も風間さんのHPを続けることができて、笑顔で一年を締めくくれたら、それ以上望むことは何もないです。
では、皆さん良いお年を!
 
2002年12月18日(水)

本屋の店先にはテレビ雑誌のお正月特大号が並んでいて、イヤでも年末を感じさせられる。
年賀状、そろそろ取り掛からないとなあ。
去年はギリギリに出したので、今年はせめて25日までには出したい。
でも、全部手書きだった昔を思えば、今はPCがあるからラクチンだ。
そのぶん、全体的に愛想がないよね。
私だって今更手書きには戻れないから、文句は言えないけど。

日曜日に伊丹AI HALLに「南半球の渦」を観に行った。
今注目されている関西の作家、土田英生の作・演出で、出演は花組芝居の植本潤、キャラメルボックスの近江谷太朗、その他、木場勝己、篠崎はるくなど、個性的なメンバーだ。
オーストラリアに社員旅行にやってきた小さな会社の社員たちの、トラブル続きの滞在記といった内容だった。
常識は人によって少しずつ違う。性格も10人いれば人それぞれ。
思い違いや受け止め方の違いから起こるすれ違いを、大爆笑ではなく、クスクス笑える物語に仕上げていて、地味だけれど面白かった。
久しぶりに見た篠崎はるくちゃん(馴れ馴れしいがスキなので)、すっかり貫禄のある大人の女性になっていて驚いた。
遊機械全自動シアターの頃は一度も見たことがなかったけど、こまつ座の「日本人のへそ」のとき可愛くて良かったんだよね。
そういえば、最初の「ぽっかぽか」に近所の主婦役で出てたっけ。
このときの主婦トリオは長野里美、銀粉蝶、そして篠崎はるくと、小劇場ファンにはなかなか楽しめるキャスティングだった。

伊丹に行ったのは8年ぶりぐらい。
いつの間にか駅前にデッかいショッピングモールが建っていて、帰りにゆっくり見て歩いたら2時間かかった。
結局、お菓子とチーズしか買わなかったけど、見ているだけで楽しい。あ〜私って資本主義の申し子だな。
知らない街を歩いたり、お店を覗くのはたとえそこが近くても、ちょっとした旅行気分になれるから好きだ。
家から90分はかかるのでAI HALLは遠いと思うけど、たまには遠くで芝居を見るのもいいなあと思う。

先週見た映画いろいろ。
「木曜組曲」
いまどき珍しいミステリー映画。サスペンスは数多くあれど、謎解き中心の映画は少ないでしょう。
退屈せずにけっこう面白く見たけれど、もっと凄みがあればなあと物足りなさも感じた。
西田尚美は人がよさそうで、純文学の作家には見えないなあ。いや、純文学作家の性格が悪いと言ってるのではないですが(^_^;)
「ザ・リング」
ほとんど日本版と同じだった。
でも、日本版に登場しない馬が可哀相すぎ(T_T)
ちょっと「シックス・センス」と共通する雰囲気を感じた。
アメリカのホラーって、心霊ものというよりも、殺人鬼が派手に殺しまくる映画が多いという印象があるので、アメリカでウケたのは、ああいう不気味な雰囲気が新鮮だからかも。
見ているときはビックリするし怖いけど、あんまり後に残る怖さじゃないと思う。
とくに「リング」は、「ビデオを見てなきゃ貞子は現れない」ってわかってるので、夜中にトイレに行くときビクビクすることもない(笑)
でも、テレビからどんどん近づいてくる映像はアイデアだよね。
それとあのカクカクした動き!あれは怖い。
テレビで見た「リング0」は全然怖くなかったけど、あの動きだけは健在で、ゾっとした。
「リング」は映画館で見るより、家でビデオで見るのが正解でしょう。
ビデオで見たほうがずっと怖いと思う。

テレビ版(高橋克典と原田芳雄主演。これが一番原作に近い)の「リング」が放送されたとき、友達は一家で旅行中で、旅先で見たそうだ。
そのとき、たまたま旦那も子供も温泉に入りに行っていて、たった一人で旅館の部屋で見たらしい。
このシチュエーションは怖いよ〜{{(>_<) }}
思わず部屋に変なビデオがないか、探してしまいそうだわ(^_^;)

DVDで見た「ヘドヴィク・アンド・アングリーインチ」
怒れるドラッグ・クイーンのもっとアナーキーな映画かと思っていたら、最後は案外常識的なところに落ち着いた。
常識的というか、健全というか、「ありのままの自分を受け入れるまでの魂の放浪記」って感じ。
音楽がとっても良くてサントラをアマゾンで衝動買い。
元はオフ・ブロードウェイで大ヒットしたミュージカルだそうで、きっと舞台は客席も巻き込んで盛り上がるんだろうなあ。
ビデオで見た「ゴースト・ワールド」
17、8才の少女特有の、うぬぼれや残酷さや自意識過剰ぶりが切ない佳作だった。
これ、舞台は80年代?ちょっと岡崎京子のマンガっぽい。
そういえば原作はコミックだったっけ?調べればわかるけど、今めんどくさい(^_^;)

桐野夏生の「ダーク」
登場人物全員怒ってます。そして憎しみあってます。まさに「ダーク」です。
ぐいぐい読ませる筆力はさすがだけど、主人公の怒りや憎しみがよくわからない。
よくわからないということは、それだけ私が平穏な生活を送っている証拠なんだろうけど、やっぱり自分勝手だなあという思いはぬぐえなかった。
主人公を憎み、付けねらう盲目女性のキャラクターは強烈。
憎しみから生み出されるエネルギーや行動力が凄いのよ。
彼女を主人公にした小説を書いてもらいたいぐらいだ。
男女関係なくハードボイルド小説の書き手として、桐野夏生はトップクラスの面白さだと思う。
でも、女性の登場人物のほうが印象に残るのは、やっぱり作者が女性ゆえかな?

「ヘドヴィク・・・」のサントラと一緒に「ザ・レイプ」のDVDも買った。
月曜の深夜に久しぶりに見て、DVDからテレビに切り替えたとたん風間さんの姿が!
関西では深夜に「天国への階段」再放送中なんですね。
ちょうど、奥さんを連れて柏木コーポレーションに乗り込む場面。
風間さんは「殺人事件で警察があなたを追っている」と、ねちねち佐藤浩市氏を責めていた。
「ザ・レイプ」から20年分を一瞬にしてワープ。不意を衝かれてちょっとクラクラした(^▽^;)
 
2002年12月14日(土)

やらなきゃいけないことがたくさんあるときに限って、映画や小説を見たり読んだりしたくなるのはなぜだ?!
子供の頃から変わってないな〜、私の逃避癖。

ということで、今週見たもの読んだもの。
映画「ザ・リング」「木曜組曲」
ビデオ「ヘドヴィク・アンド・アングリー・インチ」「ゴースト・ワールド」「大江戸の侠児」(録画して送ってくださったIさん、ありがとう!)
小説「ダーク」(桐野夏生)「ハサミ男」(殊能将之)
テレビで「リング0」「夜明けのうた」(浅丘ルリ子主演の昔の日活映画)

それぞれに感想はあるんだけど、頭が働かなくて、今は長文を書くのがキツい。
でも、ココは私個人の覚書、みたいな役割もあるから、忘れないうちに書いておかないと、あとで思い出そうとしても、きっときれいサッパリ忘れてしまう。
なるべく近いうちに書く!これ、私への課題ね。ちょっと大げさか(^_^;)

明日は伊丹に「南半球の渦」を観に行く予定。
 
2002年12月7日(土)

水曜のレディスデーに「ロード・トゥー・パーディション」を見に行った。
トム・ハンクス主演で子供がからんだ話という先入観から、ヒューマンタッチの泣かせる映画かと思っていたけど、意外にも正統派のギャング映画だった。
監督は「アメリカン・ビューティ」のサム・メンデス。
前作でのシニカルな視線が印象的だったが、この映画でも不景気な時代のささくれだった雰囲気や、非情なギャングの世界を、子役を使いながらも甘さに流れることなく描いていて良かった。
登場人物がほとんど全員死んでしまうっていうのも凄いよね。
近年まれに見る死亡率の高い映画だったと思う。(私があまりギャング映画を見ていないせい?)
子供が初めて顔を見せるシーンや、クライマックスの銃撃シーンで、何事かと窓から外を眺める人々が、シルエットになって浮かぶシーンなど、上手い見せ方だなあと思った。
ギャングのボス(ポール・ニューマン)の息子が、父親とトム・ハンクスの絆に嫉妬の炎を燃やす様子を、言葉での説明一切なしで、たったワンカットで観客に伝える演出にも感心した。
わかりやすく、でも安っぽくなく、ハズしすぎていないところもいい。
ジュード・ロウの危ない演技でマニアックな好みの人もしっかり押さえてるしね
(^。^)
しいて言えば、ギャング同士の関係がはっきり描かれていないので、カポネの預金を強奪することが、誰にとってどれほどのダメージになるのか、わかりにくい。
もしかしたらわからなかったのはお金の計算に弱い私だけかもしれないけどね(^_^;)

今日、TSUTAYAにビデオ2本返却。
「ムッシュ・カステラの恋」と「彼女を見ればわかること」
この2本は当りだった。両方良かった!
「彼女を・・・」は独身女性を主人公にした5話オムニバス映画で、最初のエピソードに登場するグレン・クローズが上手いよ〜。
タロット占いをしてもらっているときの顔をずっとアップで撮ってるんだけど、微妙な表情の変化はさすが。
他のエピソードもいちいち泣ける。
でも、映画サイトの感想を読んでいたら男性には退屈に感じるようだ。
女性にしかわからない感覚なのかな?でも、監督は男性。
「ムッシュ・カステラ・・・」はフランス映画。
ちょっといい小品って感じ。ラストでは見ている私も嬉しくて頬がゆるんだ。

先週、500円のクーポンが出たのでまたビデオを2本借りた。
ネットのアンケートに答えてもらった図書券があったので、ナンシー関とリリー・フランキーの対談本を買う。

昨日は高校時代の友人たちとの忘年会。
中華料理からワインバーに行って、久々に終電で帰宅。
電車で気持ちよくうつらうつらしていたら、近くに立っていたオヤジがゲロっとひと吐き。周囲騒然。
私の靴とカバンと穿いていたジーパンにしぶきがとんできて、一気に酔いがさめた。
いい年こいて吐くまで飲むな、もったいない。それも各駅停車なんだから一駅ぐらい気迫で我慢せい。掃除する人の気持ちも考えろっつうの。
 
2002年12月3日(火)

日曜日に近鉄小劇場に「今度は愛妻家」を観に行った。
中谷まゆみ脚本、板垣恭一演出、長野里美主演のトリオによるサードステージ・SHOW CASEシリーズの第3弾だ。
前2作も観たい気持ちはあったのだけれど、同時期に他にも見たい芝居があったり、日にちが合わなかったりで、このシリーズを観るのは今回が初めて。
ウン、なかなか面白かった。
倦怠期の夫婦の離婚騒動を描いたよくあるストーリーかと思っていたら、以外にもロマンチックで泣かせる愛情物語だった。
今までハイテンションな役の多かった(普通の役が思い浮かばないぐらい)池田成志が、浮気性でお調子者だけれど、どこにでもいそうな普通の夫を演じていて、好印象。
長野里美も、演技にも雰囲気にも丸みが出てきて、こちらも好演。
高橋長英がベテランの余裕で舞台を引き締めていた。
このキャラクターのせいでもないだろうけど、私はなんとなく吉本ばななの「キッチン」を思い出した。
・・・って、あれ?「キッチン」ってどんな話だったっけ???

土曜日にTSUTAYAにDVDを返しに行ったら、旧作のビデオ・DVDが1本100円だった。安いので借りなきゃ損なような気になって2本借りた。
でも、まだ見ていない。
図書館で借りた桐野夏生の新作「ダーク」もまだ1行も読んでいないし、返却日までに読めるやろか。
返却したDVDは「ジェヴォーダンの獣」と「バニラ・スカイ」で2本とも楽しめた。

楽天の共同購入で買った冷凍焼き芋にハマってる。
レンジでチンするだけで、出来たての焼き芋が手軽に食べられるのが嬉しい。
私は芋が大好きなので、このところ毎日食べている。
でも幾ら低カロリーでも食べすぎはいかんよな。
また体脂肪が増えてきたので、反省。

日曜日、来年の手帳を買った。
もう12月かあ。1年がアッという間で恐ろしいほど。
残り少ない今年のうちに、やっておきたいことがいっぱいある。
いったいどれだけできるだろう?
 
2002年11月24日(日)

今日はあったかいなと思っていたら夜から雨になった。
明日は少し寒くなるらしい。
近鉄劇場に「エレファントマン」を観に行く。
いかにもイギリスらしい陰鬱なセットに出口がなく救いのない話。
ディヴィッド・リンチ監督による映画が大ヒットしたので、そちらを見た人は多いと思うけど、舞台版はもっと地味な内容だった。
醜い外見だが聡明な頭脳と豊かな感性を持っているジョン・メリックの悲しみや苦悩はもちろん心に痛い。
でも、見ている私たちに突きつけられるのは、可哀相な人に同情し涙する心にひそむ尊大さや、慈悲深い自分自身に満足する姿の醜さだ。
映画の「エレファントマン」は大衆向けのわかりやすいヒューマンドラマ(というのは語弊があるかもしれないけど)のような顔をして、実は慈善に酔っている上流階級の精神的なグロテスクさが印象的だった。
ホラー映画のような作りといい、この舞台を観た今では、なんとえげつない形での映画化だったことかと思う。
その映画版にあったかどうかは忘れたけど(たぶんない)、舞台では、ジョン・メリックが自分を助けた医師もまた奇形なのだと滔々と演説するシーンがある。
映画では意地悪く隠されていた(?)テーマが、舞台でははっきり提示されていてわかりやすい。
でも、考えれば考えるほど難しいテーマなんだよね。
「慈悲がこんなに残酷なら、正義はいったいどれほどでしょうね」(ウロ覚え)というメリックの台詞がとても印象的だった。
教会の鐘の音の中でジョン・メリックは死んでいく。神の祝福かそれとも慟哭なのか私にはわからない。
キリスト教的な文化に日常的に接していないと理解できないことがたくさんあるのでは?と思えて、やっぱり翻訳劇はもどかしい。

藤原竜也は、えらく上手いんでビックリ。
まともに演技を見たのは映画「バトルロワイアル」ぐらいで、そのときも「この年でなんとまあ濃い芝居」と思ったのだけど、いやあ、この人は舞台向きだわ。
無垢な少年っぽさと手だれのホストみたいな色気と両方持っていて、これならマダムやオヤジ転がして骨ぬきにするのはたやすいだろうなあ。蜷川さんなんてメロメロじゃない?(あくまでも想像)と、下品なことを考えてしまうほど。
あ、これは自分としては最大の賛辞を贈っているつもりなので、誤解しないように。
将来が楽しみっていうか、恐ろしいというか(^。^)
このまま小さくまとまらないで欲しいなあ。

先日見た「OUT」
いやーん、こんなの「OUT」じゃない〜!が正直な感想。
佐竹に間寛平ってどういうキャスティングよ?!って思ってたら、佐竹のあの扱い・・・涙を禁じえませんわ。
「OUT」は平凡な主婦たちが道を外れる犯罪ものというだけじゃなくて、世間の感覚からハミだしていると感じている主婦が、同じ匂いの犯罪者・佐竹に出会い、殺す殺されるというハードな関係にありながら、求め合うという歪んだラブストーリーでもあるのに・・・
映画は完全に女の連帯ドラマになってる。女同士の連帯なんてところから遠い場所にいるヒロインだからカッコ良かったのになあ。
原作にこだわらなければ、主婦感覚を前面に出した映画もそれなりに面白く見れたのに、最後の30分、原作を大きく変更したあたりから急速につまらなくなる。
そら、原作通りならわかりにくいわな。おばちゃんたちの共感は得られそうもない(私もおばちゃんだけど)。
でもね〜「オーロラを見たくてアラスカへ」ってのも陳腐だと思うんだけどね〜。

今日横山秀夫「半落ち」読了。
昨日読み始めたら止まらなくなって、今日は芝居のあと喫茶店でコーヒーを飲みながら一気に読んだ。
私はサ店で本を読むのが大好き。家にいるより集中できる。でも、最後になって涙腺が危なくなってきたので、最後の最後は家で読んだ。案の定、ググっときた。外じゃなくて良かった。
これ、絶対、映像化されると思う。そのときは風間さんに出て欲しいなあ。人間的で魅力のある40代の男性が何人も登場する小説なんてなかなかないよ。風間さんはもう50過ぎてるけど、役者はバケるのが商売なんだから、十分イケます。風間さんで見たい!

金曜日、友達と女性向けの寿司屋でコースを食べて贅沢気分を楽しんだ。でも、寿司のコースといっても3千円だから安かった。
今日の夜、高校時代の友達から電話があり、「いつもHP見てるよ」と言われる。やっぱ嬉しい。

この年で今更だけど一ヶ月ちょっと前にピアスを開けた。
ずっと化膿もせずに順調だったのに、ここにきて少し膿んできた感じ。やぱり体調が悪いと影響するみたい。今日もそろそろ寝なくては!寝不足は健康にもお肌にも大敵だ。
 
2002年11月23日(土)

極度の肩こりでリンパ腺は腫れるし唇の端にデキモノはできるし、今日はかなり不調。
PCを見ているだけで辛いので早く切り上げて寝るつもり。
明日は「エレファントマン」を観に行く。
初のナマ藤原竜也。楽しみ。

最近見たもの読んだもの。
映画「ショウタイム」「OUT」
ビデオ「空の穴」「世界の終わりという名の雑貨店」
小説「緋色の囁き」(綾辻行人)
 
2002年11月17日(日)

今日は二度寝してしまい、起きたら12時過ぎ。一日が早いのなんの。
1ヶ月ほど前から部屋の整理をしているのにまだ終わらない。
いろんなことと並行してボチボチやってるせいだけど、ずっと部屋がとっちらかったままなので、狭い部屋が更に狭く感じる。
昨日からTSUTAYAの半額レンタル。
昨日早速行ってビデオ2本(「空の穴」「世界の終わりという名の雑貨店」)とCD1枚(「はっぴいえんど」のトリビュートアルバム)を借りてきたが、まだ見ても聴いてもいない。
やらなきゃいけないことがいろいろあって、時間ないってわかってるのに、半額だと借りてしまうんだよね〜。
といっても、最近XPに入ってる「スパイダーソリティア」中毒気味で、気がつけば2時間ぐらいブっ通しでゲームをしていたりするので、時間の使い方が下手なだけ。言い訳するんじゃないよ>自分。

最近観たものを簡単に−
11/6 国立文楽劇場「御所桜堀川夜討」「冥途の飛脚」
「御所桜・・・」のクライマックスでは涙が…(T_T)
最近やたらと涙もろくはなっているのだけれど、文楽で泣くとは思わなかったなあ。
「冥途の飛脚」は以前観た歌舞伎版との違いが面白かった。
恋に狂う忠兵衛の愚かさがより色濃く出ていたように感じた。
歌舞伎はもっと善悪がはっきりしていて、娯楽色が強かったように思う。
11/9 平成中村座「夏祭浪花鑑」
芝居の中身だけじゃなく、劇場体験そのものを楽しんでもらおうというサービス精神にあふれていて、扇町公演の中に建てられたテント劇場に一歩入った瞬間からワクワクドキドキ♪
一番安い席で8400円は高いよ〜と思っていたけど、小さな劇場なので思ったよりうんと舞台が近かったし、独特の雰囲気があって「これなら」と納得。
公園の中に作られた劇場ならではの演出もあり、とても楽しい芝居体験だった。

その他ビデオで「破線のマリス」大人計画の「生きてるし死んでるし」
今日の日曜洋画劇場「ボーン・コレクター」を見た。
「僕の中の壊れていない部分」(白石一文)読了。
高野文子の「黄色い本〜ジャック・チボーという名の友人」も読んだ。
やっぱり高野文子はイイ!
 
2002年11月13日(水)

「アメリカ映画協会アメリカ映画ベスト100」という番組が月曜から3夜連続でNHK−BS2で放送されていた。
見なきゃ!と思ってたのに、なんやかやと用事をしていたら忘れてしまい、ようやく今日の「コメディ映画ベスト100」を90分ほど見た。
映画の断片をつなぎあわせたものは見ていて楽しい。
メル・ブルックスってアメリカでは評価が高いんだと改めて認識した。私はイマイチ笑えないんだけど・・・やっぱり国民性の違いかなあ。
ベスト3は「お熱いのがお好き」「トッツィー」「博士の異常な愛情」だったかな。
「トッツィー」は面白いし上手い映画だと思うけど、私はそれほど好きじゃない。
「フライング・ハイ」のようなナンセンスなドタバタもテンにランクインしてるのは、好印象。
「少年は虹を渡る」はコメディに分類されるのか〜。ほんのちょっと映画のシーンが流れただけで、涙腺がゆるんでウルウル(T_T)

マデリン・カーンが亡くなってたこと、この番組で初めて知った。
70年代から80年代にかけて活躍した私にとっては懐かしい名前の女優さんだ。
岡本麗さんにそっくりなんだよ〜。見たらきっとビックリするよ!

もう1週間以上前になるけど、北野武の「Dolls」を見た。
風景は文句なしに綺麗。日本の四季が見事に切り取られてた。
でも、内容はなあ・・・うーん(-_-;)
恋人を捨てて、社長令嬢との結婚を決めた青年がいる。結婚式当日にかつての恋人の友人が、恋人が自殺をしたこと。命は助かったけれど、精神が壊れてしまってもう何もわからない状態であることを告げる。青年は結婚式会場を黙って抜け出し、病院に恋人を訪ね、そして彼女を連れてあてもなく車を走らせる・・・
このエピソードをメインにして、死期が近いことを感じているヤクザの親分が、昔自分を好いてくれた女性と再会する話、交通事故で顔を傷つけ、引退に追い込まれたアイドルと、追っかけだった青年の話が描かれていた。

この映画は近松門左衛門の「冥途の飛脚」にインスパイアされて作られたらしい。のっけに文楽のシーンがあって、人形の梅川と忠兵衛の姿から物語は始まる。
「冥途の飛脚」をそのまま現代を舞台に再現したなら、さしずめ郵便局員が風俗嬢に入れあげて、公金横領の罪をおかしてしまうといったところか。
でも、この映画で描いているのは「好きな女のために犯罪を犯す男」の通俗的な話ではなく、積極的に生きるでもなく死ぬでもない現代の道行きである。
目を離すとどこへ行ってしまうかわからない恋人と自分の身体を長い紐で結んで、「つながり乞食」と呼ばれるホームレスになってしまう主人公・西島秀俊。
「寓話」だとポスターに謳っているぐらいだから、リアルなものを求めちゃいけないのかもしれないけど、1年以上も山の中を歩き続けながら、あの綺麗な衣装(ヨージ・ヤマモト)はどうなの?
狂った恋人を演じる菅野美穂は、いつも綺麗な顔に細マユだし(笑)
第一、あんなに綺麗なホームレスがいたら評判になるやろう?と思うのだが?
まあ、現実感は最初から捨ててるんだろうけどね。
「死ねない」でも「生きることもできない」二人の姿を描きたかったのはラストを見てもなんとなくわかる。
でも、さまよい歩く二人を見ていても、「そうせざるを得ない」と思わせるものがないので、男の不甲斐なさにイライラするばかりだった。
北野武の映画は余計な説明のない乾いた潔さが魅力なんだけど、この映画のような狂うほどの恋を描くにはむかないみたいだな。

この映画で描かれている3つのエピソードに共通しているのは「恋に落ちたものの狂気」で、自殺に失敗して狂ってしまう菅野美穂をはじめ、恋人のために作った弁当を持って、40年以上毎週土曜日に公園で待ち続けた女性、顔に傷を負い「私のことを見て欲しくない」と願うアイドルのために、ナイフで自分の目を傷つけて失明する青年が登場する。
最後の「春琴抄」みたいな話はそうでもなかったけど、全体的に紋切り型の台詞やアクションが目立つんだよね。
紋切り型が様式美までいってないから、ただ単に稚拙な印象なの。
「ずっとお弁当作って待ってるからね〜」と4回も5回も叫ばせるなんて、この台詞もどうかと思うけど、女優の演技のヘタさもあってげんなり。
映像美を堪能するにはいいと思うけど、物語にはまったくノレなかった。
北野武は女性を描くのが苦手なんだろうなあ。
 
2002年11月10日(日)

先週は、映画「Dolls」、文楽、そして平成中村座を観に行った。
サスペンス小説の「ラッシュ・ライフ」も読了。
今日はNHKで舞台中継「ダブリンの鐘つきカビ人間」を見た。
感想はまたおいおい書きます。
 
2002年11月4日(月)

やたらと寒い。暖房ガンガンつけているけど、真冬になったらどうなることやら。
今日は有意義に時間を過ごそうと思ったのに、雑用であっというまに一日が終わってしまう。
思惑通りにはなかなか進まないものだ。

夜、NHKでやっていたBKドラマの番組を見た。
自分がBBSで告知したくせに、すっかり忘れてて、始まって20分ほど過ぎたぐらいから見た。
「甘辛しゃん」の映像は出たけれど、「丼池太閤記」は?
25年も前の番組なので、もし映像が流れたとしても、番組の最初のほうでほんの少しだけだっただろうと思う。
風間さんの番組以外でも、懐かしい番組を見られたので良かったんだけど。
とくに藤山直美主演の「欲しがりません勝つまでは」
これ、加藤健一目当てで毎回見てた。確か軍国少女が主人公で、加藤さんはその家に下宿している「コントクさん」という学生役だったと思う。
あの頃はつか事務所にどっぷりハマってた頃で、つか事務所に出演している役者さんがテレビに出ると、嬉しくて必ず見てた。
加藤さん、若かったなあ〜(^。^)
それにしても、その後の朝ドラでの演技などを見ると、藤山直美ってやっぱり上手いわ〜。
個性が強いので好き嫌いはあると思うけど、天性の女優だなあと思う。

寒くなってから向かいのネコの姿を見かけなくなった。
今はあったかい家の中でゴロゴロしているらしい。
可愛いショットを一枚載せておく。


 
2002年11月2日(土)

気がつきゃもう11月。あと2ヶ月で今年も終わりか〜!とアセる。
今年中にやるべきことはやっとかないとなあ。

狭い部屋に物があふれてる。
収納は限界。快適に過ごすには処分するしかない。
先日は25年分のキネマ旬報の決算号を廃品回収に出した。
神田の矢口書店(映画・演劇専門の有名な古書店)あたりじゃ、昔は決算号は2000円ぐらいしたんだよね。
もう長いこと行ってないから現在は知らないけど。
それを考えるともったいないかなあと思うけど、今はネットで調べられるから資料としては必要ないもん。
キネ旬がなくなったら本棚の下の段、半分空いた。なんか気持ちいい。
今日は高校のときからためこんでいた映画のポスターを処分。
よっぽど汚いのは捨てたけど、やっぱりポスターは捨てるにしのびなくてオークションに出すつもり。
でも、輪ゴムでくくって長期間ほっておいたので、輪ゴムが溶けたりして(^_^;)、お世辞にも美品とは言えないものばかり。
「送料向こうもちでもらってくれる人がいたらラッキー」ぐらいの気持ちで出品しようと思う。

中にはどうしても手放せないものもあって、そんな3枚のポスターの写真をアップした。
左から「タクシードライバー」舞台「蒲田行進曲」そして、舞台「いつも心に太陽を」「広島に原爆を落とす日」連続公演のポスター。
「タクシードライバー」は名画座で、舞台のポスターは公演会場で買った。
つか事務所のは地方公演限定ポスターなのかな〜?
東京公演のときはどうだったのか、知っている人がいたら、教えてくれると嬉しいです。
「蒲田」の大阪公演に風間さんは参加しなかったのに、ポスターには名前が刷ってあったので、芝居の中で加藤さん(銀ちゃん)に「ポスターに名前が入ってるのになんで大阪こないんだ〜」と思いきり言われてた(^。^)
このときは初演だから、ライバルスター役でちょっとしか出番がなかったんだよね。
それでも大阪で見たかったのに、風間さん目当てのファンはみんなガッカリだった。
「タクシードライバー」は好きな映画だからというのもあるんだけど、あんまりボロいので、タダでも失礼かなという気がして出品は断念。でも、捨てるのも惜しいのでたぶんこれからもずっと持っていると思う。
しかし、下の写真、いくらめくれるからといって、足で押さえるのはどうかと思うな。自分の足だけど。

ひとりごとのページへ