過去のひとりごと(2002年5〜6月)
 
2002年6月29日(土)

昨日は月に一度の食事会で友人たちと集まった。
今回は心斎橋にあるオーガニックレストラン。
民宿を改造したお店だとかで、畳に大きなちゃぶ台がなかなかなごめる。お客さんはほとんどが女性のグループだった。
メニューはヘルシーなものが中心で、ランチのご飯は白米と玄米から選べるらしい。
ずっと家では玄米ご飯なので、外食でも玄米が食べられるのは嬉しい(^。^)
帰りにレジでお店のお姉さんに「そのペンダント可愛いですね〜」と褒められた。
そのときしていたペンダントはビーズのアクセサリー作りに凝っている友達の手作りで、つい先日会ったときに貰ったばかりのもの。
「褒められたよ」と教えてあげたら喜ぶだろうなあ〜と思いつつ、まだメールしてない(^_^;)
でも、その子の作るビーズの小物はどれも可愛いので、「オークションに出したら売れるかもよー」と、先日会ったとき、そそのかしておいた(^。^)
値段にもよるだろうけど、欲しい人はけっこういるんじゃないかな〜?

今日は南森町で用事があったので、ついでに歩いて梅田に出た。
デパートは今日からバーゲンのところが多い。
阪急、阪神、大丸と、安売りのワゴンを荒らしまわって歩いたが、結局買わず。
まだ安くなっていないブランドも多く、本格的なバーゲンは7月1日からだな。
年中金欠なので、安くなってもそうそう買えないんだけどね。
それでも、人ごみにまぎれて普段行かないような店に突入するのは楽しい。
4時間歩き回ってさすがにへとへと。
ドラッグストアで乾燥いちじくを買い「結局今日の買物はこれだけか」と思いつつ、乗り換え駅にある近鉄でアクセサリーを物色。
安い指輪を見つけて買ってしまった。
 
2002年6月25日(火)

梅雨寒。マジで寒い!竹のカーペットでは寒すぎ{{ (>_<) }}

日曜に見た「スサノオ」の感想
深さを望むと物足りないけど、エンターティメントとしては楽しめた。
タカマガハラにある三種の神器を奪おうと攻めてくる暴れ者のオロチ兄弟と、神器を守ろうと迎え撃つ女王アマテラス一族の闘いを描いた物語だ。
オロチ一族の末弟であるタケハヤ(実は女)の成長や、アマテラスの娘であるクシナダとの友情は、昔懐かしいNHKの少年ドラマシリーズを思い出させるような爽やかさと切なさがあり良かった。
女王とオロチ兄弟の父親が昔恋仲だった・・・というサブストーリーもあるのだが、あくまでもテンポよくカッコよくそれでいておバカに決めるのが新感線流なんだろうなあ。
若き日の恋心も情感もギャグに飛ばされ、大音量のヘビメタの彼方・・・ま、しかしだからこそ新感線なんだけど。

主役にジャニーズ事務所のアイドルを起用した舞台を何本か見たことがあるけれど、今回の「スサノオ」が一番あってたと思う。
スサオウを演じたTOKIOの松岡くんもJrの生田くんもなかなか良かった。
それになんといっても、タケハヤを演じた佐藤仁美さんが好演!とても初舞台とは思えない。
舞台での動きも決めのポーズも台詞もすっかり自分のものにして、自分が男だと思い込んで育ったまっすぐで凛々しい女の子をキラキラと演じていて眩しかった。
あと、忘れちゃいけない根岸季衣さま。
8年ぶりの舞台だそうだが、身体のキレも舞台での安定感もさすが。
「私がセンター私が主役!」の台詞など、往年のつか芝居を知っているものにとっては嬉しすぎるキャラクターだ。
演出のいのうえさんの根岸さんへのオマージュなんだろうなあ。
唯一残念なのは、吉田智則くんの台詞の少なさ。
遠くから見ているとメイクが濃いせいもあってどの役なのか、よくわからなかった。
後で考えると出番は多かったんだけどね〜。クライマックスでようやく「あ〜智則くんだ」と納得。
新感線の中に入るとちょっと存在が重いか?

日本神話を下敷きにしたロールプレイングゲームのようなこの舞台を見ながら、「アニメとテレビゲームを通過してきた世代には最高の大衆演劇なんだろうなあ」とつくづく思った。
3時間を越えることが珍しくない新感線にしては、今回2時間強と短めな上演時間なのもスッキリまとまっていて好印象。

「模倣犯」再び
ピースの自決シーンとラストに登場する赤ん坊は論外としても、この映画を評価できないのは、原作では丁寧に描かれていた被害者の家族、加害者の家族、家族を食い物にするマスコミや詐欺師たち、犯人のまわりの人間関係等が描けていないから。
斬新な映像はこの映画に必要なのか?
ピースに中居正広、高井に藤井隆は、なかなかいいキャスティングだと思ったのになァ。
ピースがマスコミの寵児になっていく過程にも説得力なし。
「あなたは模倣犯」つまり「あなたはマネをしてるだけ」と言われてなぜピースがキレてしまうのかも、ピースの子供時代や内面を描いていなければ、唐突に感じるのでは?
2時間にまとめるのは初めから無理だったんじゃないのかな〜。

近鉄劇場、小劇場の閉鎖のニュースを昨日の新聞で読んでからずっとショックが尾を引いている。
近鉄劇場ならシアタードラマシティー、芸術ホール、サンケイホール、神戸オリエンタル劇場など、収容人数だけを見れば、似たようなホールは幾つかある。
でも、近鉄小劇場に代わる劇場はないよ。
近鉄アート館ももう演劇の公演はやってないし。後はHEP HALLぐらい?吉本がやってるrise-1シアターも最近頑張ってるみたいだけど、HEPもriseもキャパは200人程度でちょっと狭い。
地方自治体には手ごろで綺麗なホールを持ってるところが多いけど、遠いと行くのが大変。
やっぱり大阪市内に新しい劇場が欲しい!
近鉄小劇場ができる前は、リサイタルホールや郵便貯金ホール、労働センターなど、いろんなホールで芝居をやってたけど、どこも劇場じゃなく、多目的ホールなんだよね。
近鉄小劇場はコンサートもたまにやっているけれど、基本的には劇場で、椅子の座り心地の悪さは相当なものの(^_^;)、慣れ親しんでるから、愛着がある。
私、あそこで何本芝居を見たかな〜。100本いくかなァ。
閉館までのあいだに、できるだけたくさん見ておきたくて、8月の阿佐ヶ谷スパイダースを買ってしまった。
せっかく大阪に来てくれるんだもの。見られるものは見逃したくはない。

でも、近鉄劇場が苦しいのはわかるような気がする。
ちょっと地味目な大人向けの芝居を観に行って、満員だったこと、ここ何年もないもんね。
以前はどんな難解な芝居でも、そこそこは入っていたような気がするのに、最近はテレビや映画で名前が知られている人でも、小劇場をいっぱいに出来ない。
一部の若者に人気の芝居だけだ。チケットがなかなか取れないのは。
いっぱいになっても、儲けが出ないこともあって、関西公演の数自体が減っていると聞いたこともあるし、東京と地方の格差はこれじゃ、どんどん広がるばかりだな〜。
もともと大阪の劇団だって、人気が出たら拠点を東京に移しちゃうしね。悲しいよ。

2年ほど前から近鉄劇場の広告がカラーから2色刷りになっていて、経費節約なんだなあと思ってた。
でも、劇場がなくなってしまうなんて想像すらしなかったのに・・・
思えば近鉄劇場が出来たのはバブルの頃で、小劇場ブームでもあった。
なんだか80年代的なものの終焉って感じ。
演劇も新しい時代に入っていくのかな。未来が明るいといいけど。
 
2002年6月23日(日)

NHK大阪ホールに「スサノオ−神の剣の物語−」を観に行った。
その後は飲み会。お久しぶりの人、はじめましての人、いろんな人と話せて楽しい3時間でした。
「スサノオ」の感想はまた次回。今日はネ、ネムイ... (*¨)(*・・)(*..)o(*__)o。。oO
 
2002年6月22日(土)

水曜に「模倣犯」を見たので感想を書こうと思いながら、ズルズルとここまできてしまった(^_^;)
いろいろ書きたいことはあるけど、今日は時間がないので簡単にだけ。
あれだけ長い小説を2時間にまとめるのだから仕方ないとはいえ、ダイジェスト版みたいだったな〜。
ラストもなんだかスッキリしないし、退屈はしないものの、イマイチの出来だったと思う。
感想の続きはまた書くつもり。今日はここまで。
 
2002年6月18日(火)

今日は日本中大注目のワールドカップ決勝トーナメント日本対トルコ戦。
ゲームの時間中私は外にいたのだけれど、駅前のケーブルテレビのモニターの前は黒山の人だかり。
日本敗退が決まった瞬間、「あーあ」のため息とともに、あっという間に人々はテレビの前から去って行った。
でも、WC二回目(だよね?)の出場でベスト16は凄いんじゃない?
この後、熱狂しすぎの後遺症でみんな気が抜けないといいけど。
低迷しているJリーグ人気は盛り返せるのかな〜?

夜、近鉄小劇場に柄本明・大久保鷹の二人芝居「また、あした」を観に行った。
大久保鷹の名前は知っていたけど、舞台を見るのは初めて。
長い間のブランクから紅テント(もう唐組になってたかな?)に復帰したとき、チラシに「生きていたのか大久保鷹!」とデカデカと書かれていたことを憶えてる。
この人の、なんというか、たどたどしさっていうのか、天然なのか計算なのかわからないような飄々とした味が面白かった。
柄本さんの大好きな高田渡をちょっと思わせるような風情の人で、以前、石橋蓮司や角野卓造とやった二人芝居よりは、ずいぶんリラックスしていたように見えた。
前2作とは作品の内容もまったく違ったけれど、大久保さんと一緒に芝居をするのが楽しくってしょうがない。そんな感じ。
最初は眠かったのに、二人のやりとりに爆笑し、4歳で亡くなった息子や戦争中の話には心が痛み、最後には泣かされた。

芝居の内容はとてもシンプル。
舞台は病室。フジヤマカンビが入院している。
そこに見舞いにやってくる古くからの芸人仲間の金平。
二人の会話は金の貸し借りの話から、戦争中の満州を慰問団としてまわったこと、終戦でロシア兵から逃げ回ったこと、そこで死んだ子供のことなどに話題が移ってゆき、そして大喧嘩の果てに金平は出て行く。
最後は実は・・・ということになるんだけど、これは予想の範囲内でそれほどの驚きはない。でも見せ方がうまいよね。
坊屋三郎と清川虹子が続けてなくなったとき、昭和の芸人、それも戦前の日本を知っている芸人さんがこれでもうほとんどいなくなってしまったなあと思ったのだけど、藤山寛美もまた昭和の大スターで、そういう人を題材にこんな芝居に仕立ててしまう発想に驚く。
フジヤマカンビという名前ではあるけれど、関西弁は話さないし、柄本さんは藤山寛美に似せようともしていない。
この芝居では、フジヤマカンビは戦後の芸人を象徴する一種の記号でしかないのかもしれないなあと思いつつ、最後の「桂春団治」の1シーンの再現は、やはり作者の藤山寛美という芸人への愛情の現れなのかとも思った。

山崎哲の芝居を見るのは久しぶりで、たぶん前に見てから10年以上たってると思う。
以前はコメンテーターとしてテレビで見ることが多く、一時はもう芝居はやめたのかと思ってた。でも、こうやってまた大阪で舞台を見られて嬉しい。(去年も大阪公演あったけど、それは見られなかった)
しかし、もうちょっとお客が入ってもいい芝居だよな〜。
以前、演劇関係の人と話す機会があったとき「大阪の演劇の観客は2千人しかいないらしい」という話を聞いて唖然とした(^_^;)
もちろん商業演劇や一部若者に人気の劇団は別だけど、確かに地味な芝居にはお客が入らないみたいだ。
せっかくいい芝居でも観客が少ないと次に大阪に来てくれなくなるじゃないかさ〜。
みんなもっと芝居、見ましょうよね!

家に帰ってテレビをつけたら韓国・イタリア戦が凄いことになっていた。
延長戦の末、韓国の気迫勝ち。
韓国チームを見て、久しぶりに根性という言葉を思い出した。
 
2002年6月16日(日)

今日は梅雨の晴れ間

金曜日の夜近鉄小劇場に「ストーン・イン・ヒズ・ポケッツ」を観に行った。
この日の午後、W杯の決勝トーナメント進出をかけた日本代表の試合があり、外にいてもみんな結果が気になって仕方がない様子。
私も結果が知りたくて携帯のニュースサイトにアクセスしてみたが、混雑のためアクセス出来なかった。大きなニュースがあるたびに思うけど、いざというときアクセスできなきゃなんにもならんやん。
結果は待ち合わせしていた喫茶店で友達から聞いた。
勝ったのは素直に嬉しいし、これからの試合も楽しみだけど、テレビが躁状態ではしゃぎまわるのが、ちょっと鬱陶しい。

肝心の舞台の話・・・・
市村正親と勝村政信の二人で15役を演じわけるアイルランド産のコメディーで、二人の演技を見ているのは楽しかった。
15役といっても、暗転や衣装で変化をつけることはほとんどしない。
ちょっとした動きで自然に違う人物に変る様子は見事だったし、踊りのシーンも四季と第三舞台出身だけあって決まってた。
でも、主人公二人に共感できないんだよね。
最後は明るい希望を感じさせる終わりかただけど、甘くない?
ハリウッドのやり方にうんざりしている二人なのに、やっぱりハリウッドにいきたいのねって思って、シラけてしまった。
映画を撮りたいなら商業資本にこだわることないやん。自分達でやろうと思えば出来るのでは?結局力のある人に近寄っていくところがイヤだ。
アイルランドの国情も映画界の現実もわからない。不景気で退屈な田舎の町で、ハリウッド映画が若者たちにどれほどの夢や希望を与えているのかも知らない。でもね〜、なんだか身勝手に見えてしまうんだよね。
主人公二人を「頑張れ」って応援できない。
スタイルは面白いし、演じがいのある舞台だと思うけど、話の中身が薄いのが残念だった。

室田日出男氏、亡くなったのね(T_T)
個性派の俳優さんって気のせいか、みんな早く逝ってしまうような気がする。
よく夜中に放送されている昔の映画を見ていると、今は亡き名優がぞろぞろ出演していて見ていて嬉しくなる。
成田三樹夫、藤岡重慶、小池朝雄、岸田森、青木義郎など、この人たちみんな50代60代で亡くなってるんだよね(岸田森はもっと若い?)。
室田さんだってまだ64歳なのに、若すぎる・・・(T_T)
私の世代だとやっぱり「前略おふくろ様」が思い出深い作品だ。
思えば同じ東映ピラニア軍団の川谷拓三ももういない・・・
明日ずっと見たいと思いながら見逃していた深作監督の「県警対組織暴力」を借りてきて、静かに追悼したい。

川谷拓三で思い出したけど、川谷さんの息子がクスリで逮捕されて、出演していた映画「あさま山荘事件」から、出演シーンがカットになってしまった。
「あさま山荘事件」を取った原田真人監督のデビュー作は「さらば映画の友よ」というのだが、この映画の主演が川谷拓三だったのだ。(室田さんも出てた)
デビュー作から20数年たち、今度は息子と仕事が出来るなんて、原田監督も感慨深かったのでは?と想像すると、逮捕されるようなことするなんてバカヤローと川谷息子に腹が立つ。
役者としてはけっこう好きだったので、余計に残念だった。

ファミリー劇場で「スチュワーデス物語」絶賛放映中。
そのおかげで「人気投票」で村沢教官ぶっちぎりの第一位。
ちょっと前まで銀ちゃんとトップ争いをしていたのに、今は10票もの差をつけている。
でも、確かにカッコいいわ。
私もファミ劇で見てるけど、こんなに美男子だったんだ・・・と今さらながら惚れ惚れ(*^^*)
そりゃこの番組見て女の子たちがポーーとなったのも無理はないと思う。
しかし今日の「スチュワーデス物語」で、真理子が手袋を外して千秋に自分の義手を見せつけたシーンの、千秋の幽霊でも見たような怖がり方はどうかと思うぞ。
「ひぃぃーー!」って梅図かずおのマンガか(^_^;)
そういう無遠慮な驚き方は、手を失った人に対して無神経では?と思うのだが・・・
あと、そのシーンの直後、真理子が去っていくシーンで、脱いだはずの手袋を、いつの間にかまたはめていたのも見逃せない(^。^)
ま、こういう突っ込みどころが満載なのが、楽しいっちゃ楽しいんだけどね。
 
2002年6月12日(水)

今日、ナンシー関の訃報を聞いてビックリ。そしてガックリ。
先日の伊藤俊人といい、例え個人的なつながりはなくても、同世代の訃報はこたえる。
ナンシー関は消しゴム版画家で、版画も好きだったけど、文章の才能も相当なものだったと思う。
以前クレアに連載されていた町山広美(放送作家だっけ?)との対談も毒舌が冴え渡っていて、面白かった。
テレビを見ていて、私達がボンヤリと感じるけれどうまく言葉に出来ないもやもやとした思いを、それはそれは明快に文章にしてくれて気持ちが良かった。
一方で彼女のネタにされた人やそのファンには、単に悪口を撒き散らしているだけ・・・と受け止められたりもしたようだけど、ナンシー関の文章は決して感情におぼれることなく冷静だった。
この人の観察眼とそれを理路整然と書く才能に匹敵する人は、ちょっと他にいないと思う。
彼女のコラムのネタはテレビに限定されているので、舞台や映画やその他をホームグラウンドにしている人にとっては、辛い部分もあった。
「テレビでは確かにそうだけど、でもこの人はこっち方面では凄いのに」とかそういう苛立ち。
でも、考えてみればテレビ、とりわけバラエティ番組は、大学教授であろうと、オリンピックの金メダリストであろうと、舞台の重鎮であろうと関係なく、その付加価値はゼロに近い。
どんなに肩書きが凄くてもテレビに映ったときの印象で、帳消しになってしまう怖さがあるんだよね。
だから、テレビに写った映像だけで判断するナンシー関のスタンスはわかりやすかったし、平等だったと思う。
芸能人というより、テレビを作る側全体に対する批評は的確で鋭かった。
「週刊朝日」「週刊文春」はもちろん「広告批評」や「噂の真相」のコラムまでチェックしていたのに、もう読めないなんて悲しすぎる。
昨日も「辻仁成・中山美穂結婚」について書かれたコラムを読んで感心していたところだったのになあ。
明日発売の文春に「テレビ消灯時間」はまだ載っているだろうから、それを読んでご冥福をお祈りしたい。
あー昔、発売されたポストカード集、買っときゃよかったなあ。再発売されないかな。

日曜日「幽霊はここにいる」を近鉄劇場に観に行った。
えんぺの一行レビューでの評価があまりにもひどかったので覚悟して行ったのだけど、普通に楽しめる舞台だった。
むしろ最近の鴻上尚史の作品よりは、私は楽に観られて良かった。
80年代、鴻上尚史の作る舞台には、確かに時代とシンクロする空気があったと思う。
でも、最近はその80年代臭さが、今の自分とかけ離れているように思えて、見ていて辛いなあと思うことが多かった。
でも、今回の作品は安部公房が44年前に書いた戯曲である。鴻上さんは今の時代との共通点を感じて上演したのかもしれないけど、昔の話であるがゆえに、今という時代に対する鴻上さんのいつもの鬱陶しい見解(ちょっとヒドい言い方かも。非情にわかる部分もあるんだけど・・・)が影をひそめていて、ストーリーを素直に楽しむことが出来た。
ただ、本当はこのお話から、今の時代に照りかえされる何かを感じさせなきゃいけないんだろうけどね。そこまでの力はこの舞台にはなかったね。
それに、「いないはずの幽霊で大儲けする詐欺師」の話なんて、「そんなワケないやろ」と思ってしまうと、最後まで見るのが辛いと思う。
この戯曲が書かれた当時は、誰もが身近に戦死した人がいて、その人たちのことを忘れたワケじゃないけれど、高度成長期に突入していく日本の中で、金儲けに精を出し浮かれ始めた時代でしょ?(私はまだ生まれてないので想像だけど)
そんな時代の中での上演は、きっとリアリティーがあったんだと思う。
でも今の若者が見てもこの作品にこめられた風刺はピンとこないんじゃないかな〜。
私も正直言って、「目に見えない幽霊が有名人になっていく話」自体を面白いとは思わなかった。
ただ、書かれた時代を考えると興味深くはある。
安部公房って、前衛的な作家だと思っていたけど、この作品はわかりやすい。なんだか井上ひさしみたいだった。

いつも幽霊と一緒の青年を演じた北村有起哉は、見たことあるなあと思ったら、「日本の黒い夏」で若い記者を演じてた人だった。
なかなか魅力のある俳優さんで、帰ってネットで調べてみたら北村和夫の息子さんだったのね。
「赤い橋の下のぬるい水」は親子で出演してたんだ〜。
「黒い夏」ではあまり好きじゃなかったけど(熊井啓の演出は苦手)、舞台ではこれからかなりイケそう。
長塚圭史と並んで2世俳優のヒットじゃない?
なんて2世というだけでひとくくりにするのは失礼か。
 
2002年6月8日(土)

映画の日に映画「KT」を見た。
「この映画は金大中事件を背景にしたフィクションである」と最初にテロップが出て映画は始まる。
でも、誘拐事件の描写は、かなり事実に近いのでは?と思わされた。
(事件についてはよく知らないので、あくまで映画を見た印象)
佐藤浩市演じる自衛隊員と、キム・ガプス演じる外交官を中心にしてドラマは進んでいく。
佐藤浩市は情報収集を任務としている三等陸佐で、三島由紀夫にシンパシーを抱き、自衛隊の現状に不満を募らせている。
一方、キム・ガプスはKCIAの諜報活動に従事し、韓国大使館の一等書記官という肩書きである。
自衛隊員の動機は比較的わかりやすいのだが(最初は上官からの命令)、韓国の諜報活動の現場でのシステムや力関係がよくわからないので、KCIAの男の役割がピンとこなかった。
でも、キム・ガプスの非情に任務を遂行していく様子はド迫力!暗いエネルギーを発散していて、気迫のこもった名演だった。
一般市民の知らないところで動く政治や諜報活動の描写がスリリングだし、日本政府のいい加減さも見え隠れしていて骨太の佳作だったと思う。
筒井道隆の在日2世の青年は、今までの筒井くんのイメージとは違い、激情を感じさせる熱い役で新鮮だった。でも、この一見政治とは無関係そうな青年が、なぜ金大中氏のボディガードに選ばれたのか、映画を見ているだけでは、よくわからないのが残念。
この映画、日本ではかなりヒットしているそうだが、韓国ではたった1週間で打ち切られたとか。
新聞で読んだところによると、親族の汚職事件などがあり、金大統領の評価は今はかなり低いのだという。
70年代前半、民主化の希望の星だったはずなのに、今は汚職事件で人気凋落か〜と思うと隔世の感がある。
でも、人気があろうとなかろうと、一度は暗殺されかけた人物が今は大統領だということのほうが、歴史を感じさせられて感慨深い。

佐藤浩市の上官を演じているのが柄本明なんだけど、柄本さんってどんな役でも上手くこなしてしまうというイメージがあった。
でも、自衛官の制服が似合わないんだよね〜(^_^;)
遠目に見ると藤山寛美に似てるなあと思った。
今上演中の芝居では藤山寛美を演じてるらしい。18日に観に行きます(^。^)

さっき、NHKで桂米朝師匠の落語を放送していたので見た。
久しぶりに落語をテレビで見たけど、笑えた。楽しかった。
 
2002年6月2日(日)

新しい掲示板「妄想作品館」を昨日の夜、設置した。
私は小説を読み始めると決まって「風間さんに似合う役はないか」と探してしまう。
50才前後の男性が主人公の小説はあまりないせいか、最近はコレというものにめぐり会っていないんだけど、昔は気に入れば傍役にいたるまでキャスティングして遊んでいた。
HPを始めてから今までに何度かBBSで「この役を風間さんで」という話題が出ていたこともあって、かなり前からこういう掲示板を設置したいと思っていた。
ようやくオープンできて嬉しい。
どうしても自分の好みがあるので読む小説は偏っているし、一人の読書量なんてたかが知れてる。
でも、たくさんのファンが集まればそれだけ幅が広がるよね。
一人一人風間さんに対して持っているイメージは違うだろうし、新しい発見がありそうで楽しみだ。
書き込みの数にはこだわらず、のんびりやっていきたい。
もちろん反響が大きいに越したことはないけどね。

新しい掲示板を設置するにあたって、昨日はCGIサイトを幾つも見てまわった。
最近は女の子向けの可愛いものも多い。
でも、パステルカラーは読みにくく、スタイルシート多用のデザイン重視のものはブラウザを選ぶ。
迷ったあげく結局一番ベーシックなものにした。
今でもかなりメルヘンっぽいのに、これ以上可愛くすると自分のキャラとかけ離れてしまうので(^_^;)

7月からの新番組「マイリトルシェフ」に風間さんの出演が決まったこと、ファンクラブの留守電情報では流れてたんだけど、念のために事務所にネットで流してもいいかを聞いて、OKが出たので情報をHPにアップした。
アップしたら半日もしないうちに2ちゃんねるの「マイリトルシェフ」スレッドに風間さんの出演情報が書き込まれていて、情報伝達の早さにビックリ。
「こりゃネットでいい加減な情報を流したらえらいことになるなあ」と、改めて身のひきしまる思いだった。

で、その「マイリトルシェフ」
風間さんがTBSの連続ドラマに出演するのはものすごく久しぶりだ。
「スチュワーデス物語」や「疑惑の家族」はTBSというよりも大映ドラマのイメージが強かったし。
それからだってもう10年以上たってるし。
それ以外だと「港町純情シネマ」とか「沿線地図」とか、20年以上もさかのぼらないといけない。
風間さんが連ドラに2シーズン続けて出演というのも珍しい。
秋からはずっと舞台で、そうなるとテレビではなかなか見られそうもないので、そのぶん9月まで食いだめならぬ「風間だめ」しておいて、舞台を見られない寂しさを紛らわそうっと。
 
2002年5月31日(金)

今日からワールドカップだって知らなかった(^_^;)
私的には全然盛り上がっちょらんのだが、世間ではどうなの?
オリンピックだっていつも「興味ない」とか言いながら、最後はけっこう真剣に見ていたりするので、今回も終わる頃にはそれなりに興味を持って見てるかも。

今月は危うく一本も映画を見ないで終わるところだったが、レディースデーに「突入せよ!あさま山荘事件」を見た。
今年の初めに見た映画「光の雨」は、連合赤軍の若者たちを今の若者が演じることで、悲惨なリンチに至った若者たちの精神を見つめなおすといった感じだった。
「突入せよ!」は、犯罪の背景や犯人側の主張は一切描写されない。
事件が起こった時、最前線の現場ではどう対応したのか?ということに、焦点をしぼった映画だった。
この映画の場合はそれでよかったのだと思う。
連合赤軍事件そのものは、中途半端に語れるものではない。
警視庁と長野県警の確執や、デスクワークと現場の意識の違いなどいかにも日本的な情景に苦笑させられたし、硬直した組織からハミ出し気味の指揮官の奮闘ぶりは、なかなか魅力的だった。
原作者が「あの人ね」と思うと、ちょっと萎えるが(^_^;)
この映画の原作も、同じ原作者の「東大落城」も読んだけど、すごい自信たっぷりっていうのか、自画自賛っていうか、骨の髄まで保守派っていうか、とにかく面白いノンフィクションだとは思いつつ、どっかシラけてしまう自分がいたんだよね。
でも、映画は監督という第三者の目を通しているので、原作ほどの嫌味さはなかった。
それでもやっぱり佐々淳行役の役所広司はヒーローみたいだったけど。
黒っぽい背広や制服姿のおじさんたちが、大勢スクリーンを行ったり来たりするのは、前作の「金融腐蝕列島・呪縛」と共通している。
また地味なキャスティングなの(^。^)
演劇系の人が多くて、わりと好きな顔ぶれだったけどね。
一方で、ろくに顔も写らない犯人が武田真治と鈴木一真でビックリ。
どんな役でも出たかったんだろうか?
治安維持のために現場はどれだけ頑張ったのかということを描くのなら、あさま山荘事件じゃなくても良かったような気がしないでもない。
でも、今でも多くの日本人が「あさま山荘事件」と聞いて真っ先に頭に浮かべるであろう、山荘の壁を鉄球でぶち抜くシーンや、放水と催涙ガスで騒然となった事件現場の再現はやはり印象的だった。
現場での指揮官、機動隊、記者たちのドラマも興味深い。
ただ、連合赤軍に関する描写はいらないと思うものの、1972年の日本の空気をもう少し感じさせて欲しかったなあ。
ドキュメンタリータッチで見応えのある映画ではあったけど、どうもノレないのは、やっぱり私が組織が苦手だからかな。

高村薫「李欧」読了。
良かった〜。面白かった。泣けた。
主人公が、地味な人生を選んでいく後半がいい。
WOWOWでドラマになったらしいけど、ビデオになってたら見たいな。
 
2002年5月28日(火)

今日は、毎月恒例の友人達との食事会。
飲茶の食べ放題(2時間1980円)に行く予定だったのだけど、あまりの行列に並ぶ意欲をなくし、近くのエスニック居酒屋へ。
ここはここで美味しかった。
今はもう夜中の1時前だけど、まだお腹がパンパン。

昨日サンデー毎日を読んでいたら、中野翠のコラムに「居残り佐平次」のことが書かれていた。
中野さんは落語好きだそうで、今回の公演も期待して観に行ったらしい。
でも、脚本と演出にガッカリして、「せめて羽織の芸をやってくれ」と思っていたら、本当に風間さんがやってみせたので、それですべて許す気になった−
というような内容だった。

中野さんがガッカリした原因「佐平次という奇妙な人物の描写場面が少ない」という不満については、わかるような気がした。
この芝居は「Bakumatsu Graffiti」という副題が付いていることでわかる通り、品川の遊郭に集まった多様な人物が織りなすドタバタ喜劇だ。
実は佐平次という人物そのものについてはタイトルロールにも関わらず深くは描写されない。
どういうのかな〜。一種の交通整理みたいな役割?
周囲のトラブルを粋に解決していくけれど、佐平次自身はドラマを背負っていないから、対決も葛藤もないんだよね。
遊郭の主人はやたらと物分りのいい善人だし、金持ちの商人はイカサマ博打に負けてあっさり引き下がっていく。
口八丁手八丁で生きてきた男の凄みが、この芝居では描写されない。
佐平次という人物に思い入れを持って観ると、きっと物足りないんだろうなあ。
でも、脚本・演出の水谷さんは、あえて今回そこは捨てたんだろうと思う。
佐平次に死の影がつきまとっていた映画とはまったく別の、陽気で華やかな舞台を作りたかったのでは?
3時間大笑いして、機嫌よく家路につける芝居・・・そういう意味では成功していたと思う。
そりゃ居残り佐平次を題材にして、風間杜夫というピッタリの役者を得て、ドタバタじゃもったいないという思いは私にもちょっとある。
まして、平田さん共演だよ。ガチンコ勝負を見せてよーー!と言いたくもなるってもんだ。
でも、主役だけじゃなく、登場人物それぞれに優しい目を注いでいるのが水谷脚本の良さだと思うんだよね。
そのために物語が甘くなったとしても、この水谷ワールドの心地良さは好きだ。人によっては「ぬるい」と感じるのだろうけれど。

でも風間さんは達者な演技で、佐平次という男の多面性を巧みに見せていたと思う。
これぞプロ!という演技をたっぷりと見せてもらった。
まさしくプロなんだけど、長く芸能界にいる人特有の臭みが風間さんにはないんだよね。
そこが風間さん特有の清潔感につながってるのかなあと思う。

で、中野翠もニッコリの羽織の芸。
これは羽織を空中に放り投げ、スっと手を通して着るというもので、映画「幕末太陽傳」を見た人なら、「羽織の・・・」と言っただけで「ああ、あれ!」とピンとくるぐらい印象的な芸だ。
あれを毎回舞台でやる。それも芝居の流れからいって、絶対に失敗できない場面なんだよね。
これは凄いことだ。なんたって一発勝負、撮り直しがきかない。
それを涼しい顔してこなす風間さんは、最高にカッコいい。
中野さんが書いた「風間杜夫は役者としての意地を見せた。落語「居残り佐平次」への、映画「幕末太陽傳」への愛を表した」という文章を読んで、とても嬉しかった。
風間さん、この芝居でまた男を上げたなと、心の中で拍手した。
昨日で舞台は終わったけれど、まだ風間佐平次は、私の中では生きている。
 
2002年5月26日(日)

昨日の10時過ぎに東京から戻った。
今日はたまったレスやメールの返事やらで一日終わりそう。

23日は朝6時前に家を出て10時33分着の新幹線で東京へ。
「居残り佐平次」の開演は11時半。余裕で間に合うだろうと思っていたら、友達も明治座に行くのは初めてで意外に時間がかかり、席についたのは開演5分前だった。
芝居が終わったあとは、甘味処・蕎麦屋・居酒屋とはしごして、ホテルにチェックインしたのが夜中の12時。
いつも旅行に行くとあまり眠れないんだけど、さすがに朝5時起きは堪えたのか、1時半頃には寝た。
24日は10時半に待ち合わせて東京ディズニー・シーへ。
それほど混んではいなかったけれど、点検中で乗れないアトラクションが多かった。
2つほど乗り物に乗って園内の雰囲気を楽しみ、お土産を買っていたらすぐに夕方に。
友達が夜から急用が出来たということで、5時には園を出た。
帰る頃は土砂降りの雨だったが、東京に戻るとやんでいた。
夜は、早めに宿に帰りBSで映画監督ルキノ・ビスコンティのドキュメンタリーのような番組を見ながらうつらうつら。
その後、映画「ベニスに死す」が始まったのは記憶にあるのだが、ファーストシーンあたりですでに半分夢の中。
美少年ビヨルン・アンドレッセンの顔はついに拝まずじまい。
高校時代に一度見たきりなので見ようと思ったのだが、やっぱり疲れてるときにビスコンティは辛い。
25日は2度目の「居残り佐平次」
昼の部を見た後お茶とケーキで少しお喋りして、6時すぎの新幹線に乗った。
あっという間の3日間。「ビギン・ザ・ビギン」は観に行けそうもないし、これで今年のイベントはおしまいだな。
また地味な生活に戻るけど、今回の芝居でエネルギーを貰ったから、しばらくは頑張れそう。

さてさて「居残り佐平次」を観て感じたこと。
23日は前から5列目のほぼ中央。25日は3階席2列目(最後列)の中央と、まったく違う位置から観られたのは良かった。
舞台BBSにも書いたけど、最初に風間さんの落語に導かれて観客は幕末の品川遊郭にスっと入っていける。
風間さんの落語は本当に堂に入っていて、この芝居でますます喋りに磨きがかかったのでは?と思う。
金も持たずに豪遊し、悪びれることなく遊郭に居残りを決め込む一人の男。
金はないけど、芸達者。機転が利くから花魁や旦那にも重宝がられ、あっという間に人気者に。
そんな佐平次というキャラクターを風間さんが自在に演じていて、改めて凄い役者だなあと実感した。
巧い役者は幾らでもいるけど、小劇場から商業演劇の座長までこなせる人は、他にはちょっといないんじゃないか?
色気も華やかさもあり、そのうえ芝居が綺麗。品があるんだよね。
ときどき見せる愛嬌たっぷりで甘えたような演技が許されるのは風間さんだけでしょう。
50歳過ぎてこれやって「可愛い」と思わせるんだから、風間さんのアイドル性は不滅だなァ。
持って生まれた才能というのか、選ばれた人なんだなあと思う。

(・・・注意!このあと思いきりネタばれしてます!・・・)

物語は、遊郭のお客と花魁の巻き起こすドタバタが中心で、ストーリー展開で観客を引きつける種類の舞台ではない。
そのせいか、1回目より2回目のほうがじっくりと楽しめた。
たぶん最初に観たときは、「この先どうなるんだろう」という方向に気持ちが行ってしまい、ひとつひとつのエピソードを味わう余裕がなかったんだと思う。
トラブルが起こると佐平次が機転を利かせて解決する様子を何度も見せておいて、佐平次がいなくなった後、一番大きなトラブルを持ってくる。ここで佐平次に帰って来て欲しい!きっと戻ってくるだろうと観客も予想はしてるんだけど、その戻り方がいいんだよね〜。
幕末という激動の時代を、剣ではなくて、頭の良さと芸を武器に軽やかに生きている佐平次というキャラクターが、風間さんにピッタリだった。
クライマックスでは決めてくれるしね〜。
かっぽれで賑やかに再登場し、落語でストンと落とす。
雨の場面は粋だよね。「水入りでござんすね」ココがかっこいい〜!しびれた。
最後は、もとの落語や映画のように、またどこかへ流れていくほうが私好みかな〜と思うけど、この微笑ましい幕切れも、これはこれで良かったと思う。

3階席で観ると、横に並んだ幾つもの部屋で並行して役者さんたちが演技をしている様子が、いっぺんに視界に入ってきて、前の席で観るのとは違う面白さがあった。
2階建てのセットの2階部分には柵などないので、相当怖い(特に風呂のシーンの前。1階の床がなくてせりの底まで丸見え!)ということも、3階で見て初めてわかった。
あと、ふすまの開け閉めや、人物の登場・退場がいいテンポを作り出していたのにも感心。
回り舞台を有効に使い、暗転がほとんどなかったのも良かった。

平田さんは平田さんらしい次郎長を作り出していたと思う。
純情さとおじさんっぽさの両方あって、可愛かった。
佐平次が次郎長に恋愛指南をする場面での二人の掛け合い!
平田さんの声がちょっと裏返るようなああいう演技は久しぶりに見たよ。
昔を思い出させてくれて、嬉しかった。
でも、もうちょっと見たかったなあ。
この芝居でこの役柄なら、仕方ないと思うんだけど、風間さんと平田さんの久しぶりの共演なんだから、五分五分の対決を期待していたのだけれど・・・その点ではちょっと物足りなかった。
役者さんはみんな良かったと思う。
星屑の会の面々はもちろん、花緑さんは本格的な舞台は初めてとは思えなかったし、市川楓人さんも、曲者のおじさんたち相手に大奮闘。やっこさんを踊るシーンは可愛いくて、お客さんにもウケていた。
仇っぽい余貴美子さん、妖艶な高橋由美子さん、おきゃんな馬渕英里何さんと、女優さんもそれぞれ綺麗。
特に余さん、いいなあ。最初に登場したシーンから、お客さんの気持ちをグっとつかんでた。
踊りのシーンでは一番光ってたし、あの声がいいんだよね〜。
次は現代劇で風間さんと共演して欲しいなあ。

階段落ちのパロディーは、23日は年配のお客さんが多かったせいか反応がイマイチだったんだけど、土曜日はウケていて嬉しかった。
小宮さんの「階段はイヤ〜!」が可笑しい。
明日の千秋楽ではもうちょっと高い位置から落ちるという噂も聞いたけど、さてどうなるんでしょうか?(^。^)

明日でこの芝居も終わり。
やっぱり観たかったなあ、千秋楽。
再演でも新作でもいいから、この座組にまた会いたい。
これだけ好評だったんだから、これきりで終わらせるのは、もったいないよね。
 
2002年5月18日(土)

前回書いたのが12日だから、もう日記とは言えないな。
毎日の記録じゃないくて、週の記録で週記?

今週に入ってからずっと睡眠時間が5時間を切っていたが、昨夜は久々に7時間寝た。
でも、昨日までは全然眠くなかったのに、今日はやたら眠くて仕方ない。
このあと、A3のword文書を1枚仕上げないといけないのに、起きてられないかも。(だったらこれ書く前に先にやれって^^;)

水曜日、母が2泊3日の旅行から帰ってきた。
どこに行ったのか知らなかったので聞いたら、指宿で砂風呂に入ってきたらしい。
一万円入りの大入り袋(袋は裏側が透明になってる)を目の前にヒラヒラさせて「これどーしたと思う〜?」と、得意そうに言うので「さあ?何?」と聞くと、航空会社のやっている“1機丸ごとキャッシュバック・キャンペーン”に帰りの飛行機が当選したんだと。
中にはそういうキャンペーンをやっていることを知らないお客さんもいて、飛行機の中で一人一人に大入り袋(しつこいようだが1万円入り)を配り始めると、機内が騒然となったそうだ。
ちなみに飛行機はほぼ満席だったらしい。
お客さんを獲得するために、どこもあのテこのテで大変なのね。
しかし母はラッキーだ。私なんか先週、自動販売機でコーヒーを買ったとき、当たりが出て「こんなこと滅多にないよー」と喜んでいたのに、金額が2桁違う。

木曜日、商店街を歩いていたら、前から自転車に乗ったクマのプーさんがやってきた。
プーさんのこぐ自転車の荷台には、チラシがいっぱい積んであった。
「あ、プーさんだ!」と目で追っていたら、手を振ってくれた。
嬉しかった。(小学生の日記か)

金曜日、シアタードラマシティにシティーボーイズライブ「パパ・センプリチータ」を観に行った。
時間がギリギリで間に合うか心配だったけど、なんとか開演1分前に席につけた。
去年の「智恵子抄」や「怒鳴りあう仲良し3人組」のような、突出したコントはなかったけれど、どれも平均的に面白く、終わったときは「え?もう終わり?」と思ったぐらい。
でも、時計を見たらキッチリ2時間たっていた。
舞台で見ると、斉木さんが一番可笑しい。そこに立っているだけで、どこかズレてる可笑しさ(^o^)
「エスプレッソ王子様」や民族音楽系(?)のミュージシャンは笑ったなあ。
「ヤバい!それ超浮かぶ!」このミス・マッチな台詞に爆笑。今思い出しても、口元がゆるんでしまう。
コントの途中でトイレに行ってしまう大胆さも凄い。
いやあ、そういうネタだと思っていたけれど、本当にトイレに行っていたとは!
このゆるさもまた、魅力なんだから得なキャラクターだよね。
今回、女性が一人(犬山犬子)入ってコントの幅が広がったのも良かったと思う。
毎回コントそのものよりも、最後のトークが一番楽しいと思うのは、とっても失礼なことなんだろうなあ。でも、本音。
一部、最初から笑いたくてウズウズしているお客さんもいて、本当に些細なことで、爆笑していたのには、ちょっと違和感。
でも、笑いは人ぞれぞれだから、とがめるようなことでもないね。

シティボーイズのコントは、不条理さやシュールさはあっても、人間を見る目が意地悪じゃないのがいい。
今はもうウチのチューナーじゃ映らないけれど、何年か前にスカパーで「キング・オブ・ヒル」というアメリカのアニメをよく見てた。
テキサスの地方都市で暮らす家族(中年夫婦と小学校高学年の男の子)と、その近所の人たちのお話だ。
アニメといっても大人向けで、頼りなくてグータラ暮らしているお父さんとその仲間がいい味を出していた。
仲間たちが子供時代のキャンプの思い出話をしているシーンで、一人のおじさんが「まさかこんな大人になるとはね」というのだけれど、そのひと言に大笑い。
でも、わかるなあ〜。私も未来を夢見ていた小学生の頃は、まさかこんな大人になるとは思っていなかった(^_^;)
シティボーイズのコントの登場人物を見ていると、この「まさかこんな大人になるとはね」と皮肉っぽくつぶやくおじさんに共通するものを感じる。
基本はありふれた人々のありふれた生活や行動。そこにナンセンスな味付けで笑いを誘う。強烈さはないけれど、シティボーイズの3人のもともと持っている可笑しさが加わって、楽しい夜だった。
中野裕之の映像と、石野卓球の音楽でオシャレ度5割増。

ライブのあと、友達とイタ飯屋へ。
前菜に出てきたサーモンのクリームムースが美味かった〜(^¬^)
5月1日から2週間は主食を一切食べない低インシュリンダイエットを実行していて、その期間が明けたところ。
2週間でかなり効果はあった。今は少しずつ主食も食べ(私は玄米)ているけど、依然ダイエットは実行中。
スパゲティ自体は、低インシュリンダイエットでは食べてもいい食品とされているんだけど、夜の9時を過ぎてイタ飯はどうかな〜。それもデザートとエスプレッソ(斉木さんのエスプレッソ王子を見てどうしても飲みたくなった)付きだぞ〜。でも、いいや、せっかくだから食べちまえーーー!と、久しぶりに外でのディナーを堪能。
今朝、恐る恐る体重計に乗ったら変化なしでホっとした。

今週はいろいろあったけど、勉強になりました。
同じ失敗を繰り返さないように、今回のことは忘れないようにしよう。
 
2002年5月12日(日)

プチリニューアルがようやく完了した!
あ〜これでちょっとホっとした。
トップページはシンプルなデザインの方が好きだ。
だから前回のリニューアルのときにはトップページに最新ニュースや更新情報は書かなかった。
その代わり「更新情報」のページにリンクさせて、どこが新しくなったかをクリックすればわかるようにしていたのだけれど、これがあまり見られていない様子。
掲示板はすぐに過去ログになってしまうし、テレビカレンダーや最新情報までは見ない人もいる。
伝えたい情報が伝わっていないんじゃないか?という思いはいつもあった。
それで、トップページは思い切りシンプルにして、次のページでコンテンツや最新情報をお知らせすることに決めたのが3月。
最初はトップページには今流行りのFLASHを使おうと思っていた。
もちろん3万も4万もするソフトは買えないけど、3500円で簡単なFLASHアニメーションを作れるソフトがあったのだ。
体験版をインストールし、操作がわかってきたのでさあ入金しようと思ったら・・・そのソフトの販売はすでに中止されていた(T_T)
7200円の改良版なら買えたのだけど、7200円は払えん(ケチ^^;)と思い、結局超シンプルな小さな写真と文字だけのトップにした。
プロみたいにオシャレなページは作れないけど、それなりに満足している。
トップから中に入るとすぐに風間さんの最新情報が目に入るようになっているので、これなら前よりはたくさんの人に見てもらえると思う。

出待ちの話題に関する注意を、「居残り佐平次」が始まる前にアップしたかったのに、少し遅れてしまった。
でも、まだ始まったばかりだし、なんとかセーフかな。
私は出待ちに対して否定的な考えはまったく持っていない。
芝居が終わって、充実したいい顔で出てくる役者さんを待つのは、楽しいだろうなと思う。
ただもし自分の知らないところで「takkinさんがこんなこと言ってたよ」とか、帰りに「〇〇って店に入っていったよ」って書かれてたら(ありえないけど)それは、ヤだ。
風間さんだっていい気はしないだろうから、書かないで欲しいってだけのこと。
禁止事項を書くと、硬くなって書き込みしにくくなる恐れもあるんだけどね。
杓子定規に捉えないで、柔軟に考えてもらえればいいんだけど。
「プライベートには踏み込まない」
これさえ守ってもらえば、だいたいはOKだと思う。
 
2002年5月3日(金)

とりあえず今やらないといけないことが3つある。
ひとつひとつ片付けていけばいいのに、私の場合、並行してちょっとずつ中途半端に手をつけていくものだから、なかなか先が見えてこないし、はかどらない。
この4連休に全部終わらせたいのだけれど、どうなるか。
連休中は特に外に遊びに出かける予定はなし。
友達から「時間があればカラオケでも」ってメールがきてたけど、忙しい主婦だから、そんな暇ないんじゃないかな〜。

今日はなんだか身体が重かった。
体重は増えてはいないのに、心なしか動きも鈍いしダルい。
ユニクロのネット通販でセール中のジーパンとポロシャツを買った。
ジーパンはダイエットの励みにしようと思いワンサイズ小さいのを買ったが、届いてみたら案外スンナリ入って拍子抜け。
でも、やっぱりご飯を食べると苦しいC= (-。- )
第一目標→「このジーパンをはいてたらふく食べても、楽に動けるぐらいになること」に決定。
 

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